2012 Fiscal Year Annual Research Report
日常に生きる書写指導確立のための基礎研究ー字形損傷要因の分析を通してー
Project/Area Number |
23830031
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
杉崎 哲子 静岡大学, 教育学部, 講師 (30609277)
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Project Period (FY) |
2011-08-24 – 2013-03-31
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Keywords | 書写 / 字形 / 点画のつながり / なぞり書き / 空書 / 空なぞり / 横書き / 速書き |
Research Abstract |
小・中学校の書写の授業では、書き文字を整えるために、整斉な規範となる文字に照合させて自分の文字の形の乱れに気づかせるなどの自己評価や相互評価を繰り返して改善を図るという教育的アプローチが主に実施されている。しかし昨今では認知心理学的アプローチを取り入れた指導が期待されているため、本研究では日常に生きる書写指導の確立をめざして以下の基礎研究を行った。 1.字形損傷要因の分類/字形の乱れが出現する場面状況を確認し、字形の乱れの出現要因を明確にした。 2.姿勢と持ち方による書字形の変化に関する検証/書字時の握圧(筆記具を握る圧力)、傾斜角、筆圧の計測から、「持ち方」の分析を行い、望ましい持ち方についての力学的検討を行った。また、人間工学的なアプローチから、手指、腕、肩、その他の力学的な要素と、視覚の要素、教育的な要素などを踏まえ、書写教育の立場での書字動作における最適な姿勢を検討した。 3.なぞり学習の字形認識効果の検証/「なぞり書き」と「空書」の効果を明らかにした後、それらを融合したタッチパネル上への指やペンでのなぞり書き(「空なぞり」)の効果を検証した。 4.横書き速書きスキルアップトレーニングの開発/横書き速書きにおける平仮名の場合、次の文字へのつながり部分に着目した「字間ストロークの立体的なトレーニング」が重要であるため、タブレット等と連動させたストロークの可視化モデルを作成した。 5.実践の試み/研究成果をもとに、多面的・多角的な見方や考え方を重視している中学校において、発展的な学習として横書き速書きスキルアップの実践を試みた。字間ストロークモデルをプロジェクターで提示しホワイトボードに書く「なぞり書き」やiPadへの指筆記による「空なぞり」、3Dテレビによる「動きのイメージ体感」などの機器の活用は、筆記具把持のストレスを除去でき、生徒達の理解を容易にするために有効であった。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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