2012 Fiscal Year Annual Research Report
マクデブルク参審人団についての実証的研究――中世中・東欧都市法研究への基礎として
Project/Area Number |
23830033
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
佐藤 団 京都大学, 法学(政治学)研究科(研究院), 准教授 (30612387)
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Project Period (FY) |
2011-08-24 – 2013-03-31
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Keywords | マクデブルク法 / 参審人 / 中世中・東欧 / 都市法 / ザクセン・マクデブルク法 / プロソポグラフィ |
Research Abstract |
平成24年度は、研究計画において挙げた以下の点について調査を進め、研究成果を公表した。 1)マクデブルク参審人団のプロソポグラフィ的調査について、これまでの調査で集められた史料の校訂と分析を行った。とくにザクセン=アンハルト州中央文書館において参審人関連の史料調査を行った。この際、15、16世紀のマクデブルク参審人のうち、これまで詳細が不明であった参審人の幾名かについて、新しいプロソポグラフィ的情報を原史料から見出した。プロソポグラフィ的検討は公表論文の形で成果を公にした。 2)マクデブルク参審人団が16世紀中頃を境に変容していくことについても検討を加えた。この際、マクデブルク参審人団に大学での学位取得者が参入していく過程についても、史料から実証と分析を進めた。また、とくに17世紀のマクデブルク参審人団についてはこれまでほとんど研究がなされていなかったが、マクデブルク市文書館所蔵の未刊行文書を中心にして分析を進め、その一部については論稿という形で成果を公表した。 3)マクデブルク法一次史料の調査として、ハレ大学に所蔵されている『ハレ参審人台帳』の校訂作業を継続して行った。その際、校訂作業が、内容分析に段階的に着手できる程度まで進んだので、台帳(判決集)に登場する幾つかの法術語に着目して、言語史的分析を加えた。その結果、マクデブルクを含む中部エルベ川流域における中世低地ドイツ語から中世高地ドイツ語への言語推移、またマクデブルク都市法圏に特徴的な法制度と関わる法術語の形態的・内容的変遷について、なお検証の必要性はあるものの、一定の新知見を得られた。この作業から得られた知見の一部については学会報告の形で公にした。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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