2012 Fiscal Year Annual Research Report
ディスレクシア児の理解に向けた文字獲得・習熟に関する認知神経科学的モデルの検討
Project/Area Number |
23830059
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Research Institution | Health Sciences University of Hokkaido |
Principal Investigator |
橋本 竜作 北海道医療大学, 心理科学部, 准教授 (00411372)
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Project Period (FY) |
2011-08-24 – 2013-03-31
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Keywords | 機能的磁気共鳴画像法 / 発達性ディスレクシア / 認知神経心理学的モデル |
Research Abstract |
本研究課題は発達性ディスレクシアの障害を理解するために、成人を対象に仮名文字に相当する新規な表音文字の獲得と、その習熟に関わる脳活動の経時的変化を調べ、文字習得に関連する認知神経科学的モデルを作成することを目的としている。 被験者は神代文字(仮名文字に相当する表音文字)で表記された既知の単語を元に新規な文字の読みを学習し、さらに一定期間で出来るだけ早く読めるように音読の練習を行う。脳活動は機能的磁気共鳴画像法(以下、fMRI)をもちいて学習初期と、約1週間の音読練習後(学習後期)との2回測定を行った。fMRI実験では、初期学習でもちいた単語群を学習語、学習語とは別に一回目のfMRI実験後に音読練習用として持ち帰った単語群を宿題語、音読練習を行わない単語群を対照語として設定した。脳活動の測定には神代文字で書かれた単語を呈示し、その単語のカテゴリー判断課題を被験者に求めることで、単語の形態処理から意味処理までの認知処理過程が脳活動に反映されると仮定した。解析は宿題語の学習初期と学習後期との比較などを検討した。行動学的データの結果、音読開始時間は全条件で学習初期に比べ、学習後期で有意に短縮し、カテゴリー判断課題の正答率も学習後期で上昇した。宿題語に対する脳活動を学習初期と学習後期で比較した結果、学習初期では両側の側頭葉後下部、中心前回の中部、縁上回などで活動が高く、一方で学習後期では縁上回から角回での活動が高いことが示された。今後は各領域間の活動の相関や脳活動と音読開始時間の変化との関連を検討する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(2 results)