2012 Fiscal Year Annual Research Report
地域の伝承者・実演家・教師の協働による謡の学習プログラムの開発
Project/Area Number |
23830066
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Research Institution | Tokyo University of Social Welfare |
Principal Investigator |
田村 にしき 東京福祉大学, 教育学部, 助教 (50613494)
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Project Period (FY) |
2011-08-24 – 2013-03-31
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Keywords | 謡 / 音楽教育 / 学習過程 / 地域研究 |
Research Abstract |
今年度は、地域の伝承者や子どもの謡の学びのプロセスによって見出された教育的意義を生かし、地域の伝承者・実演家・教師の協働による地域の学び手の実態に特化した謡の学習プログラムを作り、検証授業を行った。 具体的には、第1に、教育活動の経験が豊富な能楽師の安田登氏と、宮城県大崎市大貫地区の謡の保存会である新田ノ目春藤流保存会「鉢の木会」の会員と協働し、地域に根付く謡の教材選定、学び手の教育効果を意識した教授方法の工夫を検討し、宮城県大崎市大貫地区に伝わる謡に特化した学習プログラムの開発を行った。 第2に、2013年2月に、宮城県大崎市立大貫小学校にて、新田ノ目春藤流保存会「鉢の木会」会員2名と協働し、小学校4年生を対象に「郷土の音楽に親しもう」という題材で、2時間の検証授業を行った。授業で工夫した点は、①導入で様々な種類の能面をみせ、児童と能面を見て感じたことを話し合ったこと、①能楽師の安田氏の指導の下に、新聞やぶりやボディワークの活動を取り入れ、児童の自然でのびのびとした声をひきだしたこと、②保存会会員による実演で、結婚式のときにうたわれていた謡を鑑賞し、感じたことを文章や絵で表し、伝え合う活動を行ったこと、③児童がつくった「四季のうた」という詩を、謡の節にのせてうたう活動を取り入れたことである。授業の様子は、『河北新報』において、地域の貴重な文化と子どもをつなぐ授業として紹介され、地域文化や学校文化の掘り起しを行うことにもつながった。 この学習プログラムを継続的に学校教育に取り入れ、子ども達の変容をみていくことが、今後の課題である。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(5 results)