2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23830103
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
関 絵里香 立命館大学, 経済学部, 教授 (40611695)
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Project Period (FY) |
2011-08-24 – 2013-03-31
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Keywords | 漁獲物オークション / 魚市場事例研究 / 経済実験 |
Research Abstract |
英国では魚市場の電子化が進んでいる。電子化にあたって現行の掛け声によるオークションのフォーマットを理解し買い手と売り手両方が納得するプログラムを開発することが必要になる。研究スタートアップ段階の初年度に行った英国の最大漁港ピーターヘッド(Peterhead)のオークションの事例分析では漁獲物オークションの基本的なフォーマットとしては「個別売り」「纏め売り」「選択売り」があることがわかった。そこで2012年度の研究では、価格上昇式、封印式、個別売り、纏め売り、オプション売りを組み合わせた実験プログラムを設計し228人の被験者の参加をえて合計10回の実験(うち2回は試行実験)を行った。 実験結果の記述統計結果では1財目の平均評価価値が65.62であるのに対しオークションIの平均入札金額は40.39で統計的に有意な需要削減が見受けられる。一方オークションII で売られる財の平均評価価値が32.56であるのに対しオークションIIの平均入札金額は32.14で統計的に同値であった。そこで伝統的なオークションのフォーマットは買い手の需要削減ひいては談合を防ぐ仕組みであると考えられる。 今後この研究スタートアップの結果をふまえ、研究内容の学術的深化と応用を試みる。国内の水揚げ地先市場および関連機関や研究会などで、本研究の紹介をしながら比較研究または実践に適した事例研究地を開拓する。国内外の水産物オークションの改善・電子化・水産資源管理政策を視野にいれつつ複数需要(multi-unit demand)財のオークションのフォーマットを開発することでの本研究の成果の学術的発信および実社会での具体的応用を目指す。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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