2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23840003
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
岩成 勇 東北大学, 大学院・理学研究科, 助教 (70532547)
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Keywords | 淡中理論 / ガロア理論 / 導来代数幾何 / モチーフ |
Research Abstract |
23年度中に当該研究においての進展を記す。高次安定圏における淡中双対理論について、双対群が導来群スキームについて構成できるそうなある種の「滑らか淡中高次圏」というクラスを見出した。一般の場合についてはより深い考察が必要で研究である。また、Joyal-Street,Noriによる双対群の構成を高次圏の場合に拡張した。それを淡中化ということにする。そこにおいては、一般線形群のderived algebraic geometryにおける類似の導来群スキームが非常に本質的に役に立つことを見出した。さらに、それを用いて任意の予想を仮定せずに混合モチーフに鮒するモチビックガロア群を構成した。ほかに、位相空間について新しいあるいは有理(p-adic)ホモトピー論と関係あるであろう群スキームも構成した。また、淡中化の双対群の構成の特殊な場合の計算を行い、bar構成やその同変バージョンを含んでいることを示した。これは、モチビックガロア理論の観点からみて非常に重要なことである。今後それを用いてTateモチーフについての場合について従来Bloch-Kriz, Kriz-May Deligne-Gonchalov, Spitzweckなど多くの研究者により構成されていた群との比較が行われる予定である。さらに、そのモチビックガロア理論について、意味のある予想はできないかいくつか考察を行なった。これらの結果は、合計120頁程度の数篇の論文(全て単著)にまとめ、プレプリントにした。これらの結果についていくつかの場所で講演させていただいた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
淡中理論は、大雑把に行ってファイバーファンクターの性質(表現性)と表現の圏になるかどうかを判定する条件の二つのパートにわかれていると言える。高次圏においてこの部分の前半とその重要な応用が出来たという点で順調に進んでいると言ってよい。
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Strategy for Future Research Activity |
淡中化で構成できる群スキームの基本的性質を研究し、モチビックガロア群の構成に役立てたい。また、一般的に導来淡中理論を完成させるのがこの研究の当面の目標である。そのためには、古典的淡中理論に現れない、ある新しい現象(=進展を阻んでいる障害)をどう克服するかが今後の研究課題である。 また導来群スキームの研究をすすめ、この方面の理論整備を進めたい。
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Research Products
(1 results)