2012 Fiscal Year Annual Research Report
新しいサブミリ波分光方式に基づく高赤方偏移銀河の研究
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23840007
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
田村 陽一 東京大学, 理学(系)研究科(研究院), 助教 (10608764)
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Project Period (FY) |
2011-08-24 – 2013-03-31
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Keywords | 電波天文学 / ミリ波サブミリ波 / 銀河形成論 / 信号解析 |
Research Abstract |
(1) サブミリ波望遠鏡の高感度かへ向けた分光方式の基礎開発 周波数標準信号を変調しながら高頻度で分光データをサンプルするためのシステム設計を完了した。設計に基づき、周波数変調機能を実装した望遠鏡制御ソフトウェアを、東京大学と国立天文台が南米チリで運用するサブミリ波望遠鏡「アステ」に実装した。前年度までに開発した専用データ処理ソフトウェアを改良した。アステによる試験観測の結果、既存の分光法と比較して2.2倍の感度向上 (4.9倍の観測効率向上) が可能であることを示した。(田村他, 2012, 日本天文学会秋季年会; Tamura et al. 2013, ASP Conf. Series, in press) (2) サブミリ波銀河サンプルの多波長データ解析と赤方偏移の推定 可視光挟帯域撮像で発見される巨大ライマンα輝線銀河は原始銀河の重要な一形態と目されるが、天の川銀河の数十倍の大きさにおよぶ電離ガス雲がなぜ、どのように生成されるかが不明であり、銀河形成論の重要な課題のひとつとなっている。その生成機構として爆発的星形成活動が周囲のガスを電離させる説が有力視されているが、高感度のデータがないため依然決着していない。我々はサブミリ波銀河探査で構築した世界最大級の感度を持つ1.1ミリ波画像をもとに、巨大ライマンα輝線銀河の星間物質に隠された星形成活動を調査した。この結果、従来唱えられていた爆発的星形成活動は存在せず、活動銀河核による輻射や銀河間ガスの降着流等、他の要因によって電離ガス雲が生成される可能性を示した。(Tamura et al. 2013, MNRAS, 430, 2768)
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(10 results)