2012 Fiscal Year Annual Research Report
高分解能原子核乾板による暗黒物質探索実験プロジェクトの推進
Project/Area Number |
23840018
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
中 竜大 名古屋大学, 高等研究院(現), 特任助教 (00608888)
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Project Period (FY) |
2011-08-24 – 2013-03-31
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Keywords | 暗黒物質 / 高分解能原子核乾板 / 方向性検出 |
Research Abstract |
本研究は、固体飛跡検出器である高分解能原子核乾板を用いた方向感度を持った暗黒物質探索を目的とし、本課題において、実験を可能とする技術開発とプロジェクト体制の構築を目標とする。 本研究における重要な技術開発は、大きく分けて、検出器開発、読み取りシステムの開発、X線顕微鏡開発と地下実験環境の構築である。これまで、研究代表者によって実証された技術を、より実用化させるために、5人の大学院生と共にそれぞれの開発を行った。 検出器開発においては、より短い飛跡を検出するための超微粒子原子核乾板の独自開発を行い、人工高分子を用いた、非常に安定な超微粒子原子核乾板の開発に成功し、大質量の検出器製造の基礎を作ることができた。また、読み取りシステムは、既存の顕微鏡ステージ部品を流用した、新たな光学顕微鏡ベースのステージを構築し、自動でシグナルの画像取得から飛跡らしさをパラメータ化したデーをアウトプットするシステムを構築し、定量的な解析をオートマティックに行うことができるシステムを開発した。X線顕微鏡は、SPring-8において開発が進められ、分解能が70nm以下の理想的分解能で撮像できるシステムができ、かつ、光学顕微鏡で選別された候補事象をピンポイントに撮像するためのサンプルステージ、および座標構築マスクパターンの構築によって、約10um以下の精度でマッチングをとることが可能となった。これにより、ほぼ実用的なシステムが構築された。地下実験環境においては、イタリア人研究者の協力のもと、既存のプレハブを解像することで、地下での検出器の作成から現像処理までが可能な環境を整えることができた。 これらの技術開発を、プロジェクトとして進めたことにより、検出器製造からデータ解析までを行うことができる体制を整えることができた。今後、これらのシステムを用いたテスト実験をスタートしていく。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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[Journal Article] Fine Grained Nuclear Emulsion for Higher Resolution Tracking Detector
Author(s)
T. Naka, T. Asada, T. Katsuragawa, K. Hakamata, M. Yoshimoto, K. Kuwabara, M. Nakamura, O. Sato, T. Nakano, Y.Tawara, G. De Lellis, C. Sirignano, N. D'Ambrossio
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Journal Title
DOI
Peer Reviewed
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