2012 Fiscal Year Annual Research Report
フレキシブル基板上における高効率タンデム型太陽電池の創製に向けた基盤技術の構築
Project/Area Number |
23860011
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
都甲 薫 筑波大学, 数理物質系, 助教 (30611280)
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Project Period (FY) |
2011-08-24 – 2013-03-31
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Keywords | 大粒径ゲルマニウム薄膜 / 低温成長 / 結晶方位制御 |
Research Abstract |
太陽電池の普及拡大には、高い変換効率を有するフレキシブル薄膜太陽電池を、安全かつ安価な材料で創製することが鍵となる。そこで本研究では、BaSi2/Ge/金属シートから成る新しいタンデム構造を提案すると共に、最重要課題となるBaSi2/Ge/金属シート構造の結晶成長技術の構築に目的を定め、研究を遂行している。BaSi2はGeの(111)面方位にエピタキシャル成長可能であるため、Ge結晶層の面方位を(111)面に制御することが重要となる。 昨年度において、Si薄膜の(100),(111)結晶方位制御技術として実績のあるAl誘起成長(AIC)法をGeへ応用し、(111)面方位に優先したGe薄膜の形成を実現した。しかしながら、断面透過型顕微鏡(TEM)観察、及び電子後方散乱(EBSD)法による評価から、成長したGe(111)薄膜上にランダム方位・小粒径のGeアイランドが存在し、結晶性を劣化させることが判明した。そこで本年度においては、Geアイランドの発現を抑制するため、GeとAlの膜厚を最適化することを試みた。その結果、Ge膜厚を40nm、Al膜厚を50nmとしたときにGeアイランド層の発現が最も抑えられ、(111)面方位の配向面積が99%に及ぶGe薄膜を形成することに成功した。 一方で、得られたGe層をテンプレートとし、BaSi2のエピタキシャル成長を試行したが、良好な結晶性を有するBaSi2を得ることはできなかった。この原因は、Geテンプレート層の表面がラフである(RMS:11nm)ことと考えられる。今後、化学機械研磨(CMP)によってGe層を平坦化した後、BaSi2層のエピタキシャル成長を遂行する。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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