2012 Fiscal Year Annual Research Report
アルミニウムプリカーサの発泡プロセスを利用したポーラスアルミニウムの接合法
Project/Area Number |
23860012
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
鈴木 良祐 群馬大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (10612400)
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Project Period (FY) |
2011-08-24 – 2013-03-31
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Keywords | ポーラスアルミニウム / 粉末冶金 / アルミニウム / 接合 / 4点曲げ試験 / 発泡 / 気孔率 / ろう付け |
Research Abstract |
ポーラスアルミニウム同士を接合する方法として発泡接合法を提案した.発泡接合法は,高温に加熱することで発泡する発泡前駆体(プリカーサ)を,溝加工を施した接合対象の溝内部で発泡させることでポーラスアルミニウム同士を接合する方法である.溝内部で発泡した低融点ポーラスアルミニウムによるろう付けと接合対象の開気孔内部に低融点ポーラスアルミニウムが侵入することによる機械的締結を利用する.発泡接合法による接合試験を行い,得られた接合体の4 点曲げ試験を行った. 純アルミニウムをマトリックスとするポーラスアルミニウムを接合対象とし,低融点Al-Si合金をマトリックスとするプリカーサをろう材として用いた.Al-Si合金の溶融温度以上かつ純アルミニウムの融点より低い温度で発泡接合を行った.ポーラスAl-Si合金は断熱効果を有する接合対象内部でも十分に発泡し接合体を得ることに成功した.しかしながら,接合部を顕微鏡観察した結果,明確な接合界面が広範囲で観察された.つまり,金属学的な接合はほとんどなされなかった. 発泡接合および接着剤による接合体と接合部のないポーラスアルミニウムの矩形試験片に対して4点曲げ試験を行った.支点部の気孔の破壊を防ぎ,接合強度を有効に検証するために,試験片の内側と外側の支点間にあたる領域をステンレス鋼製矩形配管に挿入し接着剤を充填することで保護した.発泡接合による接合体の曲げ強さは,接合部のないポーラスアルミニウムの約15 %,接着剤による接合体と同程度であった.発泡接合による接合体は,プリカーサ挿入用の溝部が開口することで母材より破壊しており,接合強度が有効に評価されていないと考えられる. 今後は,接合部の表面処理によるポーラスアルミニウム間の金属学的接合を試みる.加えて,有効な接合強度評価を行うための試験方法を確立し発泡接合法の有効性を検証する.
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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