2012 Fiscal Year Annual Research Report
地下環境を利用した破壊修復による岩質材料の力学特性向上の促進・制御に関する研究
Project/Area Number |
23860027
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
奈良 禎太 京都大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (00466442)
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Project Period (FY) |
2011-08-24 – 2013-03-31
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Keywords | 岩石破壊 / 破壊閉塞 / 遮蔽性 / 長期強度 |
Research Abstract |
岩盤およびその中に建設される構造物には,長期安定性の確保が必要である。特に,放射性廃棄物地下処分施設や原油地下備蓄空洞の場合,岩盤の高い遮蔽性が要求される。本研究では,地下出認められるような,圧力下で化学反応が生じる場合に起こる岩質材料(岩石やセメント系材料)の破壊修復を活用して,力学的性質(強度・遮蔽性)の向上を室内で実現し,構造物の長期安定性の確保に繋がる研究を行うことを目的とした。特に,破壊の閉塞が岩石の力学的性質に及ぼす影響や,岩石の長期安定性に及ぼす影響について調べた。 研究実施期間前半においては,主に実験的研究を行った。まず,あらゆる履歴を加える前の材料を用いて弾性波速度測定および透水試験を行い,続いて,圧力下で試験を行うことによって,破壊の閉塞が及ぼす影響を調べた。試験結果より,破壊のが閉塞することにより,弾性波速度が上昇し,また,透水性が低下することが示された。すなわち,破壊が修復し,水の流れが断たれて透水性が低下することによって,遮蔽性が向上することが示すことができた。このような試験により,破壊修復の周辺環境依存性を実験的に明らかにした。 また,研究実施期間後半においては,X線CTや電子顕微鏡を用いて材料内部を観察することによって,破壊の閉塞をを視覚的に調べることができた。さらに,き裂密度や,き裂・空隙の連結性を考慮して理論計算を行うことによって,破壊が少なくなる場合に岩石の透水性が低下することを示した。また,水の流れが遮断され、破壊部に供給されなくなることによって,岩石の長期的安定性が向上することを計算により示した。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(21 results)