2012 Fiscal Year Annual Research Report
ハイドライド気相成長法による低転位非極性面GaN基板の作製技術の開発
Project/Area Number |
23860033
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
山根 啓輔 山口大学, 理工学研究科, 助教 (80610815)
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Project Period (FY) |
2011-08-24 – 2013-03-31
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Keywords | 窒化物半導体基板 / 半極性面 / ハイドライド気相成長 / 転位 |
Research Abstract |
ハイドライド気相成長(HVPE)法を用いて、高効率発光素子材料として期待される非極性{10-11}面、{11-22}および{20-21}面GaN基板の作製を行った。まず、{10-11}面GaNでは厚膜化に伴い、欠陥密度が急激に減少することを明らかにした。初期状態では、転位がストライプ状に密集したのに対し、HVPE成長による厚膜化を行うと、転位が分散しながら減少していくことを確認した。転位密度は、{10-11}面において典型値1x10^7 cm^-2、さらに最も低い所では7x10^6 cm^-2であり、本研究目的で掲げた目標を達成した。 次に、サファイア加工基板上と従来サファイア基板上において、厚膜成長した際の自発分離機構の違いを明らかにした。すべての面方位において、数100 um以上の成長に伴い、サファイア加工基板とGaN層の界面において自発分離の兆候が見られた。この結果は、GaN層中で分離するc面の場合とは明らかに異なり、成長したすべてのGaN層を基板として用いることができる。本研究で実証した加工基板を用いた非極性面GaNの自発分離は、これまで報告例がないことから、非極性面GaN基板の作製のための重要な知見が得られたといえる。 最後に、成長条件の最適化・基板研磨を行い、デバイス化を実証した。成長前段階で、SiO2ストライプマスクを形成し、HVPE成長を行った。異常成長部の核となる部分をSiO2ストライプマスクによって止めることにより、基板全面に渡って平坦なGaN層を得ることに成功した。このうち{20-21}面については研磨を行い、緑色LEDを試作した。特性の典型値として、駆動電圧V=4.2V(20 mA時), 理想因子n=6.5, 直列抵抗Rs=30 Ωを得た。以上のことから、本手法で作製したGaN基板がデバイスレベルで利用可能であることを実証することができた。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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