2012 Fiscal Year Annual Research Report
相変態およびひずみの効果に着目した鉄系超伝導線材開発
Project/Area Number |
23860042
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
水口 佳一 首都大学東京, 理工学研究科, 助教 (50609865)
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Project Period (FY) |
2011-08-24 – 2013-03-31
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Keywords | 超伝導線材 / 新規超伝導物質 |
Research Abstract |
鉄系超伝導体FeSeを用いた超伝導線材作製法として,“構造相変態PIT法”を新たに提案し,FeSe超伝導線材の作製に成功した.得られた線材は600A/cm2程度の臨界電流密度を示し,これまでのFeSe系超伝導線材の報告の中で二番目に高い臨界電流密度を記録した(Y. Mizuguchi et al., Supercond. Sci. Technol. 2011; H. Izawa et al., Jpn. J. Appl. Phys. 2012).今後,線材作製プロセスを最適化することでさらに高い臨界電流密度が期待できる. 平成24年度は,FeSeだけでなくより高い超伝導転移温度を持つFe(Te,Se)系に関しても,構造相変態法をはじめとした様々なPIT法により超伝導線材作製を試みた.その結果,Fe(Te,Se)系では構造相変態PIT法により最適な超伝導特性を得られることが判明した(ISS2012国際会議および卒業研究として発表).今後,構造相変態法によりさまざまなコア組成を持ったFe(Te,Se)超伝導線材を作製し,コアの構造解析および臨界電流密度評価を行っていく. また,本研究期間内に,BiS2層を有する新しい層状超伝導体(Bi4O4S3およびLaO1-xFxBiS2)を発見した(Y. Mizuguchi et al., Phys. Rev. B 2012; Y. Mizuguchi et al., J. Phys. Soc. Jpn. 2012).その直後,類似の結晶構造を持つNdO1-xFxBiS2も超伝導体であることを発見した(S. Demura, Y. Mizuguchi et al., J. Phys. Soc. Jpn. 2013).BiS2系は銅酸化物高温超伝導体や鉄系超伝導体と類似の層状構造を持つため,世界中で注目され研究競争が始まっている.
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(14 results)