2012 Fiscal Year Annual Research Report
大容量MRAM対応のL10型規則合金とMgOの極薄積層膜形成技術に関する研究
Project/Area Number |
23860047
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Research Institution | Chuo University |
Principal Investigator |
大竹 充 中央大学, 理工学部, 助教 (60611415)
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Project Period (FY) |
2011-08-24 – 2013-03-31
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Keywords | スピンエレクトロニクス / ナノ材料 / 結晶工学 / エピタキシャル / 超格子 |
Research Abstract |
次世代不揮発性メモリとして期待されるスピン注入型磁気抵抗メモリ(MRAM)の実用化のためには、主要構成要素の磁気トンネル接合(MTJ)素子特性の均一化が必須である。そのため、結晶方位と原子レベル構造を高度制御したエピタキシャル単結晶薄膜によりMTJを形成することが有効となる。本課題では、MTJの電極材料として硬磁性L10型規則合金、トンネルバリアー材料として酸化マグネシウム(MgO)に着目し、次世代MRAM対応MTJのためのエピタキシャル積層膜形成技術の研究を行う。平成25年度は、以下の項目(a)~(c)について検討を行った。(a)本課題で、前年度、開発した技術である低基板温度で不規則構造のエピタキシャル単結晶磁性膜を形成し、その後、熱処理を施すことにより、高規則度を持ち、高平坦表面を持つ硬磁性L10型規則合金エピタキシャル膜を形成する手法の形成温度条件の検討を行った。製膜温度を200~400℃とし、熱処理温度を600℃とした場合においても、表面平坦性と規則度を維持できることが分かった。この検討により、L10型規則合金層上に形成するMgO層の形成可能条件の把握に繋げることができた。(b)エピタキシャル単結晶MgO層を形成する技術を調べた。製膜温度を400℃まで上昇させることにより、結晶歪が少なく、配向性がよく、更に表面平坦性が良好な単結晶MgO層を形成できることが分かった。(c)そして、(a)および(b)の技術を組み合わせて、L10型規則合金とMgOの積層膜を形成し、構造が制御された単結晶膜によるMTJ構造を実現できることを明らかにした。一連の研究成果を、雑誌論文として7件出版し(うち査読付き論文6件)、学術国際会議と国内学術講演会で合計11件発表した。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(18 results)