• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

2011 Fiscal Year Annual Research Report

ゼオライトと疎水性シリカの複合化による高性能二酸化炭素分離膜の開発

Research Project

Project/Area Number 23860058
Research InstitutionKansai University

Principal Investigator

荒木 貞夫  関西大学, 環境都市工学部, 助教 (00599152)

KeywordsRHO型ゼオライト / 疎水性シリカ / 複合膜 / 二酸化炭素分離
Research Abstract

本研究の目的は、温室効果ガスである二酸化炭素を低コスト、省エネルギーで回収するための高性能分離膜の開発である。現在,二酸化炭素が選択的に透過できる膜として,FAU型などのゼオライト膜が研究されている.しかしながら,水蒸気が存在すると,二酸化炭素の透過速度が著しく低下するため,その対策が課題である.
本研究では,ゼオライトと疎水性シリカとの複合化により水の影響を低減させることが可能かを検討した.ゼオライトには窒素に対する二酸化炭素の選択性が高い吸着特性を示すRHO型ゼオライトを用いた.また,疎水性シリカの調製にはフェニルトリエトキシシランとケイ酸エチルの加水分解・共重縮合反応によって得られるゾルを用いた.本年度は,RHO型ゼオライト粒子の合成条件とゼオライト/疎水性シリカ複合膜の成膜条件について検討し,得られた膜の二酸化炭素分離特性について評価を行った.成膜時の粒子間空隙を減少させるためには粒子径を小さくすることが有効である.そのため,RHO型ゼオライトの粒径径の制御について検討した.構造規定剤である18-クラウン-6の濃度を変化させることによって約1~2μmまで制御が可能であることを明らかにした.次に,最も粒子径が小さい約1μmのRHO型ゼオライトを用いて疎水性シリカの複合化について検討を行った.調製方法について,支持体上にRHO型ゼオライトを堆積させた後に疎水性シリカをコートする方法,RHO型ゼオライトを疎水性シリカ前駆体ゾルに分散させディップコートする方法,さらにディップコートする際に,支持体の片側を真空ポンプにより減圧する方法を検討した.これらの検討の結果,減圧しながらディップコートすることによって二酸化炭素を選択透過するRHOゼオライト/疎水性シリカ複合膜の調製に成功した.

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

本年度の実施計画の1.調製方法の検討,2.単成分ガスの透過特性評価,3.混合ガスでの透過速度の影響についてほぼ計画通りに実施した.燃焼排ガスだけでなくバイオガスのメタン濃縮プロセスに適用可能かを検討するためにメタン/二酸化炭素混合ガスについても検討を行った.二酸化炭素選択透過性を有するゼオライト/疎水性シリカ複合膜の調製に成功し,単成分ガス,混合ガス,水蒸気による影響を把握した.

Strategy for Future Research Activity

本年度,二酸化炭素の選択的透過特性が得られたRHO型ゼオライト/疎水性シリカ複合膜の透過係数や選択性がEAU型などのゼオライト膜と比較すると低いものであった.今後はバイオガスのメタン濃縮プロセスへ適用するために,メタン/二酸化炭素の分離特性についてRHO型ゼオライト/疎水性シリカ複合膜の合成時の諸条件について検討し,性能向上のための指針を得る.また,RHO型ゼオライト/疎水性シリカ複合膜において室温での飽和水蒸気存在下で二酸化炭素の透過係数の減少が見られた。そのため,親水性シリカ膜と同様の調製方法で調製し,疎水性シリカとの複合化による水の性能低下の抑制効果について検討し,その効果を明らかにする.

  • Research Products

    (1 results)

All 2011

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] RHOゼオライトの粒子径制御と二酸化炭素吸着特性2011

    • Author(s)
      荒木貞夫, 清原八里, 田中俊輔, 三宅義和
    • Organizer
      化学工学会第43回秋季大会
    • Place of Presentation
      名古屋工業大学
    • Year and Date
      2011-09-14

URL: 

Published: 2013-06-26  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi