2012 Fiscal Year Annual Research Report
新しい座標系を用いた永久磁石同期モータの位置センサレス制御
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23860061
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Research Institution | Numazu National College of Technology |
Principal Investigator |
大沼 巧 沼津工業高等専門学校, 電子制御工学科, 講師 (60613007)
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Project Period (FY) |
2011-08-24 – 2013-03-31
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Keywords | 永久磁石同期モータ / ベクトル制御 / 位置センサレス制御 |
Research Abstract |
本研究では,永久磁石同期モータの制御に適した最大トルク座標系の考え方を用いて,位置センサレス制御の高性能化を検討した.本年度については以下の成果を得た. 1.実機を用いたモータパラメータの測定 モータの停止時・低速駆動時において位置推定を行うためには,モータ電流への付加的な信号印加が必要となる.この信号印加に基づく位置センサレス制御法では,その応答信号から得られるインダクタンスが位置情報を与えることとなる.本研究では,信号の振幅,周波数を様々に変更していき,そのときの回転子位置に対するインダクタンスの変化を実機実験により調べた.その結果,信号の振幅に対しては,インダクタンスの変化が最大になる点が存在すること,また周波数に対しては低周波域にその最大値が存在することを明らかにした.これによって最大トルク制御座標系を用いた信号印加法による低周波信号の有効性を確認することができた. 2.パラメータ誤差の理論解析と実機実験の比較 前年度,位置推定を行うためのモータモデルとして,信号印加に適した新たな拡張誘起電圧モデルを提案した.他の推定モデルと同様,この拡張誘起電圧モデルにもモータの抵抗やインダクタンスといったモータパラメータを用いている.今年度,これらのパラメータに誤差が生じた場合に,位置推定にどのような影響があるか,理論と実験結果の比較を行った.その結果,低速域において位置推定誤差が生ずるものの,最大トルク制御座標系を用いた信号印加を行うことによって,パラメータ誤差の影響を軽減できることを確認できた.これによって,最大トルク制御座標系を用いた信号印加法と,その信号印加法に適した新たな拡張誘起電圧モデルを用いて,全駆動域でシームレスな位置センサレス制御系を構築することの優位性を確認することができた.
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(5 results)