2012 Fiscal Year Annual Research Report
疎水・親水のマイクロ構造を有する機能性伝熱面の創成と凝縮熱伝達特性に関する研究
Project/Area Number |
23860063
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Research Institution | Ube National College of Technology |
Principal Investigator |
徳永 敦士 宇部工業高等専門学校, 機械工学科, 助教 (20609797)
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Project Period (FY) |
2011-08-24 – 2013-03-31
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Keywords | 熱工学 / 滴状凝縮 / MEMS / 伝熱促進 / マイクロ・ナノ伝熱 |
Research Abstract |
微細加工技術の発展は,マイクロスケールの超小型デバイスや薄膜熱電対などの製作を可能にした.これにより,熱工学の分野においても高熱流束デバイスの高密度化,省スペース化が進み,マイクロ・ナノスケールにおける伝熱促進技術の開発が求められている.マイクロ・ナノスケール伝熱においては三相界面が重要であるが,なかでも相変化伝熱を活用しようとする場合,気液界面現象が最も重要である.これまでに滴状凝縮法により気液界面抵抗を評価する中で,伝熱に最も貢献する液滴半径が7ミクロン程度であることを明らかにした.そこで,凝縮液滴の大きさを伝熱面の機能化によって制御し,伝熱に貢献度の高い気液界面支配型の液滴を活用した凝縮伝熱促進の実現を目的としている.昨年度までに,疎水面と親水面をマイクロスケールのストライプ状に配置した機能性伝熱面を製作し,凝縮熱伝達特性の評価を行った.そこでは,フラッディングの影響によって,凝縮面全面が膜状凝縮の形態となっていたが,疎水面の膜厚を厚くすることにより,フラッディングを抑制できる可能性を示した.そこで,今年度は,疎水面と親水面をマイクロスケールのストライプ状に配置した機能性伝熱面に加えて,より効果的な液滴の離脱・制御を目的とした疎水面のみで構成される疎水面のグルーブ構造伝熱面を製作し,その凝縮熱伝達特性を評価した.疎水面の膜厚は1900nmとし,ドライエッチングによって深さ900nmのグルーブ構造を伝熱面に作製して凝縮実験を行った.低熱流束域ではフラッディングの影響をある程度抑制することができたものの,グルーブ間の毛細管力が大きく,高熱流束域では十分な液滴排出効果は得られなかった.しかしながら,提案する疎水・親水の機能性伝熱面及び疎水グルーブ構造の伝熱面上の熱伝達特性は,膜状凝縮よりも高い値を示しており,機能性伝熱面が凝縮熱伝達特性の促進に効果的であることを確認した.
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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