2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23870002
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Research Institution | Utsunomiya University |
Principal Investigator |
児玉 豊 宇都宮大学, 学内共同利用施設等, 助教 (00455213)
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Project Period (FY) |
2011-08-24 – 2013-03-31
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Keywords | 植物細胞 / 低温応答 / 細胞小器官 / オルガネラ / 低温定位運動 / 葉緑体 / 蛍光タンパク質 / 遺伝子組換え |
Research Abstract |
我々は、以前、低温誘導性の葉緑体定位運動(低温定位運動)に関して報告しており、現在、分子機構の解明を目指している(Kodama et al. 2008 J Plant Res)。低温定位運動とは、低温処理によって細胞内の葉緑体配置が変化する現象のことであり、シダやコケなどの植物で発見されている。たとえば、ホウライシダの配偶体である前葉体を25℃・弱光下で処理した場合、葉緑体は効率良く光に当たるために細胞表面に集合するが、前葉体を4℃・弱光下で処理した場合、葉緑体は弱光にも関わらず細胞接着面に定位することが知られている。本研究では、低温下における葉緑体を含む様々な細胞小器官の細胞内変化を解明することを目的としており、特殊な顕微鏡装置の開発と蛍光を用いたライブセルイメージングを行った。平成24年度には、特殊な顕微鏡装置が完成し、顕微鏡下での温度制御が可能となった。また苔類ゼニゴケを用いて、葉緑体をクロロフィル蛍光で、核およびミトコンドリア、ペルオキシソームを蛍光タンパク質で可視化して解析する実験システムを構築した。これらの実験システムを用いて詳細な解析を行ったところ、葉緑体および核、ペルオキシソームは、低温処理に応答して、細胞表面から細胞接着面へと配置を変化する運動を持つことがわかった(Ogasawara et al. 2013 Plant Cell Environ)。特に、葉緑体とペルオキシソームは、相互作用しており、同調的に運動が誘導された。また、ミトコンドリアには低温応答運動が無いこともわかった。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(11 results)