2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23870004
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
岩崎 信太郎 東京大学, 分子細胞生物学研究所, 助教 (80611441)
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Project Period (FY) |
2011-08-24 – 2013-03-31
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Keywords | RNAサイレンシング / Argonaute / 小分子RNA / シャペロン |
Research Abstract |
小分子RNA二本鎖から最終的にRISCが形成される過程をRISC assemblyと呼ぶ。近年、RISC assemblyにHsc70/Hsp90シャペロンマシナリーが必要であることが示された。Hsc70/Hsp90シャペロンマシナリーは結合したタンパク質の構造を変化させることによって、そのタンパク質を成熟化させる機能をもつことが知られている。これまでの研究ではRISC assemblyに必要な因子の同定が試みられてきた。その一方で、どのような因子によって十分にRISC assemblyという反応が進むのか、その最小単位はどのようなものか、については非常に重要な命題であるにもかかわらず、明らかにされてこなかった。 本研究において、ショウジョウバエAgo2をモデルAgoとし、そのRISC assembly反応を再構成することが可能になった。siRNA二本鎖、Ago2、Dicer-2/R2D2、Hsp83、Hsc70-4、Hop、Droj2、p23、ATP を含む10因子が揃った場合に効率的にRISC assemblyが進む。また、ヒトのRISC assemblyにおいても同様の因子によって反応が進むことを示しており、反応の保存性および普遍性が示唆される。 本研究の結果により、これまでの研究で使われていた細胞粗抽出液を用いずとも精製した因子のみによってRISC assemblyという反応を引き起こすことができるようになった。現在、本再構成系と一分子実験と組み合わせることでこれまで明らかにされていなかったRISC assembly反応の中間的素過程を検出することに成功している。 以上の結果は、本研究でなければ明らかにできなかった点、達成できなかった実験系である。小分子RNAは様々な生命現象を司ることが広く知られているが本研究の成果はそれらの根幹をなす重要な発見である。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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