2012 Fiscal Year Annual Research Report
オルガネラノックダウン法の開発を契機としたオルガネラ量補償機構の解析
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23870020
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Research Institution | Nara Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
柳谷 耕太 奈良先端科学技術大学院大学, バイオサイエンス研究科, 特任助教 (70614775)
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Project Period (FY) |
2011-08-24 – 2013-03-31
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Keywords | オルガネラ / ホメオスタシス |
Research Abstract |
本研究では、オートファジーを利用したオルガネラノックダウン法を開発し、真核細胞に備わる未知のオルガネラ量補償機構の解析を目的とした。平成23年度に、オートファゴソームの受容体の候補としてp62を選び、各オルガネラ膜に標的化させるシステムを構築していた。24年度には、その効用を検証するために、p62を小胞体、ゴルジ体、ミトコンドリア、ペルオキシソームに標的化させたところ、それぞれのオルガネラに非常に効率的に局在化させられることを確認した。その際、オルガネラ量の減少が起こるかどうかを免疫染色法やウェスタン解析によって検証したが、有意な変化は見いだせなかった。この原因は細胞内で生じるオートファゴソームの数が少ないのではないかと考え、一般的にオートファジーを誘導するアミノ酸飢餓状態で変化を観察したが、この条件でもp62をオルガネラに局在させた場合でも、そうでない場合と有意な差は見いだされなかった。そこで私は発想を変え、オートファゴソーム膜の表面に局在するLC3がオルガネラ膜に親和性をもつようにしたシステムを構築した。このシステムを用いて、小胞体、ゴルジ体、ミトコンドリア、ペルオキシソームについてオルガネラノックダウンが機能するか検証したところ、ゴルジ体とペルオキシソームについて、オルガネラが若干減少する傾向が見出された。興味深いことに、この現象はアミノ酸飢餓の有無にかかわらず起こった。現時点では、このオルガネラの量が減少する傾向は細胞によって差があるが、プロトタイプとしてのオルガネラノックダウン法は確立できたものと考えている。更なる改良を加え、その効率を上げることで、オルガネラ量補償機構の解析が可能になるものと思われる。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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