2012 Fiscal Year Annual Research Report
活性化受容体のエンドサイトーシスによる細胞内輸送機構の解明
Project/Area Number |
23870027
|
Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
十島 純子 東京理科大学, 総合研究機構, 研究員 (00431552)
|
Project Period (FY) |
2011-08-24 – 2013-03-31
|
Keywords | エンドサイトーシス / アクチン / 小胞輸送 / エンドソーム |
Research Abstract |
H24年度計画に沿って以下の研究を実施した。 (I.) 受容体がクラスリン小胞へ取り込まれる機構の解明 本年度はまず13種のGFPを付加したリガンドが既知のヒトGPCR遺伝子を出芽酵母のTPI1遺伝子プロモーターの下流につなげ発現させた。その結果、GPCRの局在は細胞膜および細胞質内、また一部のGPCRでは小胞体に局在することが分かった。更に幾つかのGPCRについては細胞膜に加えて、液胞内への蓄積が見られたが、エンドサイトーシスに必須の遺伝子であるEND3の欠損変異体に発現させたところ、GPCRの主要な局在は細胞膜へと変化した。このことは、細胞膜上のGPCRが恒常的なエンドサイトーシスにより液胞へと輸送されていることを示す。今後は出芽酵母を哺乳類GPCRのエンドサイトーシス機構の解析モデルとして使用するシステムを構築していく予定である。 (II.) クラスリン小胞の初期エンドソームへの輸送機構の解明 本年度は、出芽酵母の全遺伝子(約6500種類)の約8割の変異体についてスクリーニングが完了し、約200種類の輸送に異常が見られる変異体を同定した。得られた変異体を輸送異常の表現型で分類すると、「細胞膜から細胞内の輸送」、「エンドソーム間の輸送」、「エンドソームからリソソームへの輸送」の三つに大きく分類することができた。この中で、「細胞膜からの取り込みに異常があるもの」について、さらにクラスリン被覆小胞の形成段階に与える影響、またエンドソームマーカーの細胞内への取り込み量の解析を行った。この結果、約10種類の変異体ではクラスリン被覆の形成過程に異常があること、また約20種類についてはエンドソームマーカーの細胞への結合効率が低下していることが分かった。また、本スクリーニングにより、約10種類の機能未知の遺伝子の同定に成功し、今後はこれらの機能解析を進めて行く予定である。
|
Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Research Products
(19 results)