2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23870041
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
PARKER LORIEN 独立行政法人理化学研究所, システム研究チーム, 研究員 (60604999)
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Project Period (FY) |
2011-08-24 – 2013-03-31
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Keywords | Crystallography / Rational Drug Design / kinase inhibitor / Resistant mutants / EGFR Kinase / GAK / AMP Kinase |
Research Abstract |
本課題は、現在癌治療に使用されているヒト上皮成長因子受容体(EGFR)のキナーゼ活性阻害剤の副作用や患者の薬剤耐性獲得といった問題に対し、結晶学的手法と医薬品化学的手法を用いて、合理的な癌治療薬の設計を目指すものであり、これまでの研究でEGFRKやGAK等のキナーゼの阻害剤のヒット化合物が得られている。2012年度は、これらのヒット化合物から展開した阻害剤とEGFRK 、GAK等との複合体結晶の品質改善に成功し、AMPKは薬剤開発のラウンド3の阻害剤同定および複合体の高分解能の構造解析に成功した。 EGFRKにおいては、実験とインシリコの両方のスクリーニングによって約20種類の阻害剤候補を同定することに成功した。これらの活性を、野生型および二重変異体のEGFRキナーゼで測定した。野生型に特異的な化合物、二重変異体に特異的な化合物、それぞれ数種類の活性の高いものに絞り、結晶化を進めた。 GAKにおいては、昨年度までに得られた結晶化条件を基礎にさまざまな改善を行い、約400の結晶化条件の試行や、微結晶を種結晶として使用する手法など、新たな技術の導入によって、結晶の著しい品質改善に成功した。さらに化合物の電子密度がよりよく観測できるような、結晶化しやすいコンストラクトの探索も行った。今後これらの高分解能の回折データを取得してさらなる阻害剤開発につなげたい。 AMPKにおいては、今年度は薬剤改良サイクルのラウンド3で最適化した阻害剤との複合体の結晶品質が改善し、2オングストロームの高分解能で立体構造解析に成功し、阻害剤とその周辺領域の詳細な相互作用を明らかにした。この化合物はこれまでに公開されているどの阻害剤よりも著しい阻害効果と特異性を有していた。このように最適化した阻害剤の構造機能解析実験を進める一方で、構造から導くドラッグデザインの成功例として、論文に執筆を予定している。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(5 results)
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[Journal Article] Flexibility of the P-loop of Pim-1 kinase: observation of a novel conformation induced by interaction with an inhibitor2012
Author(s)
Lorien Parker, Hisami Watanabe, Keiko Tsuganezawa, Yuri Tomabechi, Noriko Handa, Mikako Shirouzu, Hitomi Yuki, Teruki Honma, Naoko Ogawa, Tetsuo Nagano, Shigeyuki Yokoyama and Akiko Tanaka
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Journal Title
Acta Crystallogr. Sect. F Struct. Biol. Cryst. Commun.
Volume: 68 (8)
Pages: 860-866
Peer Reviewed
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[Journal Article] A novel pim-1 kinase inhibitor targeting residues that bind the substrate peptide2012
Author(s)
Keiko Tsuganezawa, Hisami Watanabe, Lorien Parker, Hitomi Yuki, Shigenao Taruya, Yukari Nakagawa, Daisuke Kamei, Masumi Mori, Naoko Ogawa, Yuri Tomabechi, Noriko Handa, Teruki Honma, Shigeyuki Yokoyama, Hirotatsu Kojima, Takayoshi Okabe, Tetsuo Nagano and Akiko Tanaka
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Journal Title
J. Mol. Biol.
Volume: 417 (3)
Pages: 240-252
Peer Reviewed
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