2012 Fiscal Year Annual Research Report
林業再生のための効率性追求の情勢下で環境配慮型森林管理を実現するシステムの探求
Project/Area Number |
23880007
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
當山 啓介 東京大学, 農学生命科学研究科, 助教 (00613001)
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Project Period (FY) |
2011-08-24 – 2013-03-31
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Keywords | 森林管理 / 環境配慮 / 林業 / 人工林 / シミュレーション / 数理計画法 / 政策 |
Research Abstract |
森林管理者・伐採搬出業者・行政に対して聞き取り調査を行い、森林管理方針と環境配慮の並列状況を把握した。その知見を反映した上で、異なる森林施業方針や環境配慮方針の下での森林管理についてシミュレーションモデルを作成した。モデルでは、「現実の森林管理方針を評価し、よりよい方針を提案していく」ことと「ある程度の広さの地域森林において実行可能な森林経営計画を検討し作成する」ことが実行された。これにより、森林管理者にとっては意思決定支援システムとして用いることで許容可能な森林経営計画を作成できると同時に、多間伐の人工林管理方針が困難な場合において実行可能な経営計画について分析する事例を通じて、行政や広域担当のフォレスターにとっては、政策の妥当性検証や改良に対しても有用であることを示した。 特に、森林管理者向けの経営計画作成の機能については、特定地域に限定することなく適用・検討が可能である。個別森林に対するサブモデルのパラメータを変更して適用することで、作業機械システム等の林業タイプ・諸条件が異なる場合に対しても適用が可能となった。 本研究の成果から示唆されることとして、技術を確立し推進されるべき人工林経営は「条件好適地では多回数収穫の非皆伐施業も可能だが、非好適地では、公益的機能維持のための施工を伴う林相転換」であると考えられる。なお、成果をより分かりやすく効果的な形で社会(一般関係者等)に提示する方法については、投稿論文において「普遍的傾向の提示」に関して一定の提示方法を提案し得たものの、「個別の森林経営に対する検討結果の提示」に関しては、情報過多に伴う煩雑性を解消しきれたとは言えず、今後の課題である。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(4 results)