2012 Fiscal Year Annual Research Report
ミクロフィブリル配向を制御する生体分子と細胞膜上構造体のダイナミクス
Project/Area Number |
23880029
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Research Institution | Forestry and Forest Products Research Institute |
Principal Investigator |
高田 直樹 独立行政法人森林総合研究所, 森林バイオ研究センター, 研究員 (90605544)
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Project Period (FY) |
2011-08-24 – 2013-03-31
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Keywords | 表層微小管 / セルロースミクロフィブリル / ライブセルイメージング |
Research Abstract |
樹木の木部二次壁のセルロースミクロフィブリル(MF)配向を制御する細胞内分子機構を明らかにするために、MFの合成と配向に密接に関与する細胞骨格(表層微小管)の細胞内挙動の解明を第一目標としている。表層微小管を蛍光タンパク質で標識したポプラ形質転換体(CaMV35S::GFP-AtTUA6、CaMV35S::GFP-AtTUB6、及びCaMV35S::AtEB1-mCherry)を作出した。各導入遺伝子の発現量をReal-time PCRにより確認し、発現量の高い形質転換体を4~5ライン選定した。各形質転換体を土に移植し、伸長成長量と肥大成長量を測定した。その結果、外来遺伝子の導入がポプラの成長に影響を与えることはなかった。次に、共焦点レーザー顕微鏡を用いて、表層微小管のライブセルイメージングを行った。葉の表皮細胞、孔辺細胞、葉肉細胞、根の表皮細胞において、繊維状の表層微小管をGFPにより観察することができた。また、GFP-AtTUB6よりGFP-AtTUA6の方が強いGFP蛍光が観察された。次に、ポット苗の25~30節間目の幹から表皮、師部、形成層、木部、髄を含む縦断面切片をミクロトームにより作成し、生細胞のGFP蛍光を観察した。その結果、師部細胞や形成層細胞においては繊維状の表層微小管を観察することができた。一方で、木部の繊維細胞や師部の繊維細胞ではGFP蛍光が著しく弱い傾向があった。また、木部放射柔細胞では、GFP蛍光が細胞質においても観察された。これらのことから、繊維細胞において表層微小管をライブセルで観察するためには、顕微鏡観察技術の高度化、遺伝子コンストラクトの改変、木繊維細胞のin vitro誘導系などを行う必要があると考えられる。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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