2012 Fiscal Year Annual Research Report
MRIを用いた頭頚部腫瘍における定量的血管支配・活動性マップの開発
Project/Area Number |
23890007
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
藤間 憲幸 北海道大学, 大学病院, 助教 (80431360)
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Project Period (FY) |
2011-08-24 – 2013-03-31
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Keywords | 頭頸部腫瘍 / 腫瘍血流 / MRI |
Research Abstract |
動注化学放射線併用療法が予定された頭頸部腫瘍患者を対象として、MRIのASL法をベースとして定量的血管支配、活動性マップの作成を行った。マップはASLから得られた画像の信号情報からMATLABを用いて解析、作成した。MRIの撮像は治療前、治療中(各動注療法直前、計3回)、治療後にそれぞれに施行した。 治療前の血管支配域は選択的動注CTや選択的血管造影所見と対比がなされ精度検証されたが、左右外頸動脈系ではほぼ完全に分離可能であった。また、同側の内頚動脈系と外頸動脈系に関しても一部の例外(血管の高度蛇行例)を除いて分離は可能であった。ただし、背景ノイズとの分離が現時点で不十分であり、より精度の高い血管分離法や信号強度の高い画像取得の検証が重要と考えられた。 活動性マップにおいては、ASL法にて算出された腫瘍血流量から頭頸部腫瘍の組織モデルを当てはめることによって、腫瘍血流量の定量が可能であり、これによる疑似的な腫瘍の活動性マップを作成することが可能であった。同時期に撮像されたFDG-PETや、血管造影での腫瘍濃染の程度、経過観察の情報から活動性マップの検証を行った。治療途中における活動性の残存の程度、治療後においての活動性残存の有無に関しては、対比したデータと相関性があり、評価可能と考えられた。治療前に関しては、おそらくは嫌気性代謝の影響もあり、定量的な腫瘍血流量のみで活動性の強弱を判断するのは困難であった。 今後の展望として、血管支配域マップに関しては近年報告されている手法であるASL撮像時の血管標識中に傾斜磁場挿入を行うことにより高い血管選択性を可能とする撮像法を導入、改変していく必要がある。活動性マップに関しては、他の撮像法(拡散強調像等)と組み合わせて、腫瘍血流以外のパラメータも取り入れ、より精度の高いマップを作成していく必要があると考えられた。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(2 results)