2012 Fiscal Year Annual Research Report
Paneth細胞幹細胞保護因子を用いた培養上皮移植による炎症性腸疾患治療法の開発
Project/Area Number |
23890012
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Research Institution | Asahikawa Medical College |
Principal Investigator |
田邊 裕貴 旭川医科大学, 医学部, 講師 (50396363)
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Project Period (FY) |
2011-08-24 – 2013-03-31
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Keywords | 再生医療 |
Research Abstract |
近年,小腸幹細胞のマーカーが発見されるとともに,粘膜上皮の再生に関する新たな知見が得られ,Paneth細胞と腸幹細胞を共培養することで,in vitroで腺管構造を再生・構築できることが報告された.Paneth細胞が幹細胞のニッシェとして働くことが示され,Wnt,Notchシグナルが幹細胞の増殖や分化細胞への成熟に関与していることが分かりつつある.本研究では,腸管粘膜内のクリプト構造の再生機序を解明し,組織構造を維持した特殊な培養系を確立することを主目的とした. マウス小腸から,小腸絨毛と小腸クリプトを小腸腸管組織から剥離し,小腸クリプトが豊富なサンプルを集め,培養に用いた.小腸クリプトをマトリゲル中に混濁し,37℃でゲル化した後に,幹細胞選択培地で覆い,インキュベーターで培養する.小腸クリプトを,個々の細胞に分離精製することなくクリプトの培養が可能であった.培養に必至な因子(Noggin, R-spondin, wnt3A)を除去した培地で培養した結果,R-spondinが再生に必須の因子であることが明らかとなった. 中・大型の動物モデルの構築を目指して,イヌ,ブタの小腸粘膜を用いて病理学的な検討を行った.イヌ小腸には顆粒が豊富なPaneth細胞を認めず,ブタ小腸にはマウスと同様にPaneth細胞を含む小腸クリプトを認めた.ヒトに近似する動物モデルとしてブタ組織を用いることが可能であることが示唆された.今後の動物モデルの構築に期待される.
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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