2011 Fiscal Year Annual Research Report
ドラッグデリバリーシステムを利用した疼痛治療用徐放薬の作成
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23890027
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
鈴木 敏之 群馬大学, 医学部, 助教 (70455989)
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Keywords | PLGA / クロロホルム / ビーグル犬 / リドカイン / 臨床応用 / 尿道カテーテル / 抜歯後疼痛 / Drug Delivery System |
Research Abstract |
既に作成した徐放化リドカインシートを元にその性質を詳細に把握して、臨床応用により適したシート選択をするため、含有リドカイン濃度とシート基剤のPLGAの種類を変え徐放試験を繰り返し行い、2週間程度の期間であれば、 (1)リドカインはPLGAからのほぼ拡散により徐放が行われ、 PLGAの分解による徐放ではないため、PLGAの種類によって徐放曲線はあまり影響を受けない。 (2)徐放曲線はリドカインの濃度に依存する。 (3)リドカイン濃度の最高値は40%であること。 がわかった。以上の結果に物理的性質を考慮し考察した結果、PLGA(50:50)IVO.55-0.75のポリマーを用いてリドカイン濃度30%での臨床応用が適切と判断した。 現在、その徐放化リドカインシートを使った尿道カテーテルを作成して、ビーグル犬を使った行動実験による効果判定や血中・尿中リドカイン濃度測定による安全性の確認を行っているところである。 また、徐放化リドカインシートの含有クロロホルムの濃度測定を行いその安全性を検討するとともに、さらなる含有クロロホルムの低減に向けシート作成の改良を行った。 当該年度の研究結果は来年度の臨床応用における準備として重要な段階であるといえる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
臨床応用に向けた安全性の検討に必要以上に時間を消費してしまっているため。
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Strategy for Future Research Activity |
今後、当該年度のビーグル犬を使った研究結果をもとに人での応用を進める。また、抜歯後疼痛緩和を目的とした臨床応用も行う予定である。
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