2012 Fiscal Year Annual Research Report
ドラッグデリバリーシステムを利用した疼痛治療用徐放薬の作成
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23890027
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
鈴木 敏之 群馬大学, 医学部, 助教 (70455989)
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Project Period (FY) |
2011-08-24 – 2013-03-31
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Keywords | 徐放薬 / 臨床試験 / リドカイン / 正常粘膜 / クロロホルム |
Research Abstract |
作成された40%リドカイン徐放シートがヒトにおける正常粘膜に対して安全でかつ効果があることを確認した。当施設の倫理委員会の許可を得て、健康成人男性ボランティア12例に対し臨床試験を行った。「徐放性局所麻酔薬の正常粘膜に対する安全性と有効性を確かめる臨床試験」(UMIN000008248)。 結果①被験者の年齢は27.6±3.63(歳)、体重は61.8±9.31 (kg)であった。また、投与されたリドカインシート量は55.6±4.69(mg)であった(平均含有リドカイン量20.0㎎、平均含有クロロホルム量5.70㎎)。結果②貼布前値と比較し有意に72時間にわたって疼痛閾値の上昇を認めた。結果③含有のリドカインは皮下組織や骨までは到達できず表層粘膜のみに作用するため、ある程度の圧刺激で痛みを感じるのではないかと示唆された。結果④全体としては貼付前と貼付後の血液検査に有意差は認められなかったが、貼付後、肝酵素の上昇を1例認めたが、Kの上昇を同時に認めており採血時の溶血の可能性も否定できないと思われた。結果⑤反応性に鼻汁を認めたのみで、明らかな腎障害、肝障害、汎血球減少等重篤な有害事象は認めなかった。結果⑥クロロホルムの残留量は推定値どおりで、この量であれば特に人体に影響はないと思われた。 以上より局所麻酔徐放薬を手術創部や支配神経周囲に単回投与することで簡単で安全かつ副作用の少ない術後鎮痛に結びつけられる可能性があり、今後インドネシアのPadjadjaran大学で臨床試験をさらに進める予定である。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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