2011 Fiscal Year Annual Research Report
回復期リハビリテーション病棟の看護サービスへの脳卒中患者満足尺度の洗練と関連要因
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23890032
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
黒河内 仙奈 千葉大学, 看護学研究科, 助教 (40612198)
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Keywords | 回復期リハビリテーション / 脳卒中患者の満足 / 満足尺度 / 看護サービス / 尺度開発 |
Research Abstract |
申請者が開発した3サブカテゴリー、29項目で構成される「回復期リハ病棟に入院する脳卒中患者の看護サービスに対する満足尺度(ver.1)」について、臨床現場で実施可能な尺度の完成を目指し、大サンプルでの調査を行い、尺度の洗練を行った。 回復期リハビリテーション病棟協会に所属する1,147病院の管理者に対して、研究趣旨を記載した依頼文書を送付した。書面にて同意を得た50施設で調査を行った。(東北 2、信越・北陸 4、関東 13、東海・中部 6、関西 8、中国 2、四国 7、九州 8) 調査内容は、当初29項目で行う予定であったが、ver.1を作成する過程で脱落した項目を再度吟味し、内容妥当性の側面から3項目を採用し、合計32項目からなる尺度を用いて調査を行った。 脳卒中患者は失語や麻痺があるために、自身の入院生活における満足について十分に語ることや調査用紙に回答することは困難を伴う場合が多い。患者満足の測定に関する国内外の先行研究においても、調査の対象をコミュニケーションの障害を理由に除外しているものが非常に多いのが現状である。そのため、急性期から回復期にある入院中の脳卒中患者の意向が反映された質評価がこれまで行われることは非常に困難であった。Ver.1の開発過程では、尺度への回答方法を脳卒中患者による自記式と研究者による聞き取りでの回答の両方を採用したが、今回の調査では、回答・調査票の返送用封筒への封入をすべて患者本人によるものとした。このことにより、脳卒中患者の回答への困難や課題を明らかにし、臨床現場で実施可能な尺度への示唆を得ることができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
調査対象が入院患者であるため、各施設で調査を行うにあたり、倫理審査委員会の承認を得る手続きに時間を要したため。 また、インタビューの実施では、対象者の都合(患者の体調が不安定であった、看護師・管理者の勤務の都合)で日程調整が困難であったため。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き、対象者との日程調整を行っていくとともに、文献検討などの作業を進めていく。また、尺度開発に関する結果の公表について計画を立てていく。
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