2012 Fiscal Year Annual Research Report
イミキモド誘発乾癬モデルマウスを用いた乾癬におけるIL-27の役割
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23890043
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
柴田 彩 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (50613105)
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Project Period (FY) |
2011-08-24 – 2013-03-31
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Keywords | 乾癬 / 皮膚免疫・炎症学 |
Research Abstract |
昨年度はイミキモド連日外用により、乾癬様皮膚炎が誘導され、その過程でIL-27が産生されること、またIL-27持続的投与下にいてイミキモド誘発乾癬様皮膚炎が肉眼的、組織学的に増悪することを確認した。 今年度はまず、IL-27およびPBS投与イミキモド誘発乾癬マウスにおけるサイトカイン、ケモカインのmRNA発現の定量的解析を行った。具体的にはreal-time PCR法を用いて、①Th1サイトカインであるIFN-γ、CXCL9、CXCL10、CXCL11、②Th17サイトカインおよびケモカインであるIL-17A、IL-17F、CCL20、③乾癬の病態形成に関与している各種サイトカインであるTNF-α、IL-22を測定した。その結果、IL-27投与により、Th1サイトカイン/ケモカイン、TNF-αの発現が亢進した。一方、Th17サイトカインおよびケモカインはIL-27投与群、PBS投与群で発現に差がなかった。次にIL-27中和抗体投与により、イミキモド誘発乾癬様皮膚炎が改善するかを調べた。具体的には抗IL-27p28ポリクローナル抗体をマウスに腹腔内投与し、イミキモド連日外用により、乾癬様皮疹を誘導し、抗IL-27p28抗体非投与群と比較した。その結果、肉眼的および組織学的に抗体投与群において有意な皮疹の改善がみられた。また、real-time PCR法を用いて、上記で測定したサイトカイン、ケモカインの発現を調べたところ、IL-27中和抗体の投与により、Th1サイトカインおよびケモカイン、TNF-αの発現が抑制された。Th17サイトカインおよびケモカインは抗体投与群、非投与群で発現に差はみられなかった。以上より、IL-27は乾癬の病態形成において、増悪因子であることが分かり、抗体投与により、皮膚炎が改善し、IL-27抗体投与は乾癬の治療につながる可能性が示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(1 results)