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2011 Fiscal Year Annual Research Report

歯槽骨生検法を用いた骨粗鬆症の超早期発見法の確立

Research Project

Project/Area Number 23890061
Research InstitutionNiigata University

Principal Investigator

三上 絵美  新潟大学, 医歯学総合病院, 医員 (20419328)

Keywords骨粗鬆症 / 骨代謝マーカー / 歯槽骨生検 / 骨形態計測 / マイクロCT
Research Abstract

本研究は、歯槽骨微細骨梁構造と全身の骨代謝状態の関連性を検討し、骨代謝状態をより鋭敏に反映する歯槽骨パラメータを明らかにすることで、骨粗鬆症を超早期に発見する歯槽骨の診断基準を確立することを目的としている。
本年度は、歯科インプラント窩洞形成時に破棄される歯槽骨を生検試料として有効利用する"歯槽骨生検法"にて、成人女性の歯槽骨試料を収集した。それらの試料を高解像度X線マイクロCT装置を用いて撮像し、歯槽骨の微細骨梁構造を3次元骨形態計測にて解析した。全身の骨代謝状態を検索するために、同意を得られた対象者全員の骨代謝マーカー(骨型アルカリフォスファターゼ[BAP]、オステオカルシン、血中I型コラーゲン架橋N-テロペプチド[NTX]、デオキシピリジノリン)を測定し、踵骨の骨密度を超音波骨密度測定器を用いて計測した。
これら歯槽骨試料の解析データと、全身の骨代謝マーカーの値を用いて、両者の関連性について検討した結果、歯槽骨海綿骨領域の骨量と骨形成マーカーのBAP値との間、また、歯槽骨海綿骨領域の骨量、骨表面積および骨梁幅と骨吸収マーカーのNTX値の間には、有意な相関が認められた。
また閉経前の一例は、閉経前でありながらもNTXが高値で歯槽骨の骨量と骨梁幅が低値を示し、閉経後症例と類似した結果となった。これは、歯槽骨を詳細に解析することで、閉経前後に関わらず骨代謝状態が亢進した骨粗鬆症リスクの高いケースを検出できる可能性のあることを示している。
これまでに解析した試料の結果から、歯槽骨構造を詳細に検索することは、骨代謝状態の亢進した人の早期発見を可能にし、骨粗鬆症発症前の高リスク者の検出に有用である可能性が示唆された。今後は採取した歯槽骨試料すべての解析を進め、更に交絡因子の検討を行い、その上で歯槽骨による骨粗鬆症の超早期発見法を確立していく。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

試料の採取は問題なく進み、歯槽骨海綿骨の微細構造に関するデータも、全身の骨代謝状態に関するデータもほぼ予定通り計測ができている。初期に収集した試料について、歯槽骨と全身の相関関係を調べ検討した結果、少数例でも当初予想していた傾向が見られ、今後の方向性も定まったため。

Strategy for Future Research Activity

これまでに収集したすべての試料においてデータ分析をさらに進め、当初の計画通り歯槽骨を用いた骨粗鬆症の超早期段階での診断基準の設定に向け研究を進める。そのために、歯槽骨パラメータと全身の骨代謝状態との相関関係に関わる交絡因了を明らかにし、それを考慮した上で両者の相関関係について検討していく。

URL: 

Published: 2013-06-26  

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