2011 Fiscal Year Annual Research Report
子宮内膜間質細胞脱落膜化に伴う遺伝子発現におけるエピジェネティクス調節機構の関与
Project/Area Number |
23890140
|
Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
田村 功 山口大学, 医学部附属病院, 助教 (40610663)
|
Keywords | 子宮内膜 |
Research Abstract |
Insulin-like growth factor-binding protein-1(IGFBP-1)とProlactin(PRL)は、子宮内膜間質細胞(ESC)においてプロゲステロンによる脱落膜化に伴い特異的に発現が誘導されることから、脱落膜化マーカーとして知られている。この遺伝子のエピジェネティクスstatusを検討した。ま.ず、増殖期の子宮内膜からESCを分離培養し、脱落膜化を誘導させる前の細胞を用いて検討した。DNAメチル化状態を検討したところ、両遺伝子のpromoter領域}ま脱メチル化状態になっていることが分かった。また、ヒストンアセチル化状態を検討したところ、両遺伝子のpromoter領域は高アセチル化状態であることが分かった。つまり、クロマチン構造はactiveな状態になっており、転写因子が結合しやすい状態になっていると考えられた。次に、エストロゲンとプロゲステロンを用いて培養し、脱落膜化を誘導させた。脱落膜化を誘導することでこのエピジェネティクスstatusに変化が起こるか検討した。DNAメチル化状態、ヒストンアセチル化状態ともに脱落膜化前後で変化を認めなかった。しかし、転写因子C/EBPはそれぞれのpromoterにrecruitされた。ここで、他のヒストン修飾を見るために、ChIPassayで用いる抗体を他のリジン残基修飾を認識する抗体(H3k27aety1抗体)を用いて検討したところ、IGFBP-1、PRLpromoterにおけるH3k27ac状態は脱落膜化にともない上昇する傾向が認められ、現在追試を施行している。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
十分な試薬を取りそろえることができたことや、すでに実験方法が確立した状態で開始できたから。
|
Strategy for Future Research Activity |
これまで通り、月一回のカンファレンスにて研究の推進状況を報告し、研究成果に対して討論を行い、研究の方向性を適宜調整することにより研究効率の向上を図る。
|