2012 Fiscal Year Annual Research Report
より早期に高度なオッセオインテグレーションを達成可能な新規インプラント表面の開発
Project/Area Number |
23890153
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
坂口 真実 九州大学, 大学病院, 医員 (80608977)
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Project Period (FY) |
2011-08-24 – 2013-03-31
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Keywords | インプラント |
Research Abstract |
インプラント治療においては、治療期間の短縮や治療成績の向上、患者QOLの向上のためにインプラント体が優れたオッセオインテグレーションを獲得することが望まれる。本研究では、インプラントの素材であるチタンの表面にカルシウム(Ca)イオンを修飾することで優れたオッセオインテグレーションを達成可能なインプラント体を創製することを目的とし、23年度はチタン板をオゾンガスを溶存させた塩化カルシウム水溶液中に浸漬し処理することによりチタン表面がCa修飾できること、そしてCa修飾チタン上にラット骨髄細胞を播種するとCa修飾チタン上の細胞は未処理のチタンよりも初期接着、増殖、分化および骨石灰化が促進することを確認した。 続いて24年度は、未処理およびCa修飾チタンインプラントを10週齢雄性SDラットの脛骨に埋入し、組織反応性および骨結合能の評価を行った。埋入2週後および4週後に屠殺して非脱灰研磨標本を作製し、Masson Trichrome染色Goldner改良法を用い、光学顕微鏡を用いて組織学的評価を行った。その結果、2週後4週後ともにCa修飾チタンインプラントの周囲には未処理のものと比較して多くの新生骨形成が認められた。続いて骨ーインプラント接触率(骨接触率)を計測し、骨結合能の評価を行ったところ、埋入2週後4週後ともにCa修飾チタンインプラントの骨接触率は未処理のものと比較して有意に向上した。また、万能試験機を用いてpull-out testを行いインプラント体と周囲骨の接着強度を計測したところ、Ca修飾チタンインプラント群のpull-out valueは2週後4週後ともに未処理のものと比較して有意に高い値を示した。 以上のことより、チタンの表面にCaを修飾することで優れたオッセオインテグレーションを獲得できる可能性が示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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