2011 Fiscal Year Annual Research Report
新規抗体作製法を用いた抗血小板活性化因子受容体抗体の樹立
Project/Area Number |
23890173
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Research Institution | University of Shizuoka |
Principal Investigator |
平川 城太朗 静岡県立大学, 薬学部, 助教 (30609160)
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Keywords | モニクローナル抗体 / ノックアウトマウス / 血小板活性化因子受容体 / GPCR |
Research Abstract |
本研究計画は新規に提案する手法に従い、血小板活性化因子受容体(PAFR)に対する新規抗PAFRモノクローナル抗体を作製することを目的とする。PAFRはGタンパク質共役型受容体であり、これまでにウエスタンブロッティング法やフローサイトメトリー法などに使用可能なモノクローナル抗体は作製されていないのが現状である。そのため、PAFRを過剰に発現する細胞株でPAFR欠損マウスを免疫するという手法を用い、効率よく抗PAFRモノクローナル抗体の作製を目指した。まず始めに、マウスPAFR遺伝子ををpcDNA3、1に挿入後、シークエンスを確認しコンストラクトを作製した。免疫元となるPAFR過剰発現株の作製はチャイニーズハムスター卵巣細胞(CHO-K1)、マウス胸腺腫(BW5147)にピペット型遺伝子導入装置を用いて遺伝子導入し、セレクション・クローニング後、リアルタイムPCR法により高いPAFR発現を持つクローンを確認し、PAFR過刺発現株を樹立した。続いてPAFR発現CHO-K1をアジュバントAlumと混合させ、2週間から1ヶ月おきに腹腔内投与を4回行った。細胞株免疫後にマウス血清を回収し、PAFR発現BW5147への血清反応性(抗体価)をフローサイトメトリー法にて解析すると僅かではあるが、免疫3回後から抗体価の上昇が確認された。 以上の結果、新規に提案する手法を用いることにより、PAFRに対する免疫誘導がマウス生体内で起こることが確認された。複数のPAFR過剰発現株を用いることにより、マウスへの免疫、抗体スクリーニングまで、抗体捌立に有用な細胞株が樹立できたことが明らかとなった。
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