2012 Fiscal Year Annual Research Report
対人葛藤方略が看護職チームワークに及ぼす影響についての検討
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23890177
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Research Institution | Mie Prefectural College of Nursing |
Principal Investigator |
井上 直子 三重県立看護大学, 看護学部, 助教 (60609270)
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Project Period (FY) |
2011-08-24 – 2013-03-31
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Keywords | 看護職チームワーク / 対人葛藤方略 |
Research Abstract |
質の高い看護を提供するためには看護職間のチームワークが欠かせない。チームワークは人と人との相互作用であり、人と意見が違ったり対立するといった対人葛藤を避けることができない。そこで、看護職チームワークと対人葛藤方略の関係について質問紙調査を行い、看護管理者が看護職間のチームワークを育成するための示唆を得ることを目的とした。 A県内にある中規模病院(200床以上400床未満)の病棟で勤務する常勤の看護職を対象に自記式質問紙調査を行い郵送法で回収した。看護職チームワークと対人葛藤方略を尋ねるために、三沢らの看護職チームワーク測定尺度(50問5件法)と大渕の対人葛藤スタイル尺度(28問5件法)を使用した。質問紙調査票を配布した施設は5施設、看護職797名だった。1病棟を1つのチームとした。339名、35チームから質問紙調査票が返送された(回収率42.5%)。そのうち分析対象は336名、1チームあたり2名以上の回答者がいた34チームとした。 各チームのチームワーク得点と対人葛藤方略の方略スタイルの「対決」「協調」「回避」の得点の相関関係についてピアソンの相関分析を行った。対人葛藤方略の「対決」-0.219(有意確率0.213)、「協調」-0.114(有意確率0.519)、「回避」-0.401(有意確率0.019、5%水準で有意)という結果だった。看護職チームワークと対人葛藤方略の「回避」には、負の相関関係がみられた。「回避」は、不一致があることを隠し、対立の表面化を避ける方略であり、不一致に気付かないふりをしたり、対立が表面化しないように装うやり方である(大渕2005)。看護職チームワークとチームメンバーが意見の食い違いや対立を避けることは影響しあうことが示唆された。看護管理者はチームワークを育成するにあたってチームメンバーが意見の違いや対立を回避していないかに注目することが求められる。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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