2011 Fiscal Year Annual Research Report
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23890178
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Research Institution | Mie Prefectural College of Nursing |
Principal Investigator |
岩田 朋美 三重県立看護大学, 看護学部, 助手 (20609292)
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Keywords | 看護学 / 母体搬送 / 妊婦の心理 |
Research Abstract |
1。研究目的 本研究は妊娠期という危機の時期にさらに母体搬送という危機的な状況を経験し、長期入院・妊娠継続をするなかで、妊婦が搬送前から分娩に至るまでどのような心理過程を経過したのか、その過程を明らかにすることを目的とした。 2,研究方法 (1)文献検討:「母体搬送を経験した妊婦への看護」および「看護者の母体搬送された妊婦に対する認識・意識」について文献検討を行った。また、データ分析及び解釈の信頼性・妥当性を高めるために心理学および社会学に関する文献検討も行った。 (2)倫理的配慮:研究計画書の段階で所属研究機関の研究倫理審査会の承認を得た。また、研究協力施設の倫理審査を受け承認を得た。 (3)研究参加者募集:研究参加者は母体搬送後2週間以上妊娠継続および入院を経験し、分娩に至った分娩後1ヶ月程度経過した女性10名程度とした。平成23年10月中旬に、地域周産期母子医療センターを標榜しているA施設の看護部長、産婦人科病棟看護管理者に研究協力の了承を得、研究参加者募集を開始した。その後、研究参加者が予定人数に達しないため、平成23年12月に新たにB施設に研究協力を依頼し、2施設で研究参加者を募集した。平成24年3月末までに、研究協力の内諾を得られた3事例の紹介を得た。 (4)データ収集・分析;平成24年1月から平成24年3月末までに3名の研究参加者に対して、40分程度の半構成的面接による聞き取り調査を行い、データ収集をした。研究参加者の許可を得てインタビュー内容を録音し逐語録を作成した。 逐語録は個人が特定できないように別表記を行った。事例ごとに逐語録の全体像を把握し、次に文章ごとまたは段落ごとに内容を類似性と相似性を比較しながら個別分析に取り組んでいる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
平成23年度は、3事例の個別分析を行うなかで、母体搬送後長期入院となった妊婦の心理過程の特徴を見出すことができた。当初、研究参加者を10名程度としていたが、平成23年度の個別分析の成果に基づき5名程度と変更し、平成24年6月末までに残りの2名程度の個別分析を行うこととするため、当初の計画よりやや遅れていると考える。
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Strategy for Future Research Activity |
現在、3事例の個別分析を行うなかで、母体搬送後長期入院となった妊婦の心理過程の特徴を見出すことができた。そのため、当初、研究参加者を10名程度としていたが、5名程度と変更し、本年度は2名程度の研究参加者を募集することとし、平成24年6月末までにデータ収集・個別分析を行うこととする。 研究参加者の選定条件として、当初、参加者の心身の回復状況を考慮して産褥1ヵ月程度経過した女性としていたが、研究参加者の生活適応状況や児の成長発達へのより慎重な配慮を要するため、記憶の限界を考慮して産後数ヵ月を経過した女性と変更する。
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