2011 Fiscal Year Annual Research Report
看護におけるチームワーク・コンピテンシー ー中堅看護師に焦点をあててー
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23890189
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Research Institution | University of Kochi |
Principal Investigator |
内川 洋子 高知県立大学, 看護学部, 准教授 (80253706)
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Keywords | 看護チーム / チームワーク / コンピテンシー / 中堅看護師 |
Research Abstract |
看護チームにおける中堅看護師のチームワーク・コンピテンシーの特徴、および影響要因を明らかにする目的で、平成23年度は以下の点について遂行した。1.看護師のチームワーク・コンピテンシーについて、文献検討から理論的枠組みについて検討し、チームワーク・コンピテンシーの要素と影響要因について明らかにする。2.文献検討の結果をもとに、要素と影響要因についての概念を操作化し変数を作成した。3.質問紙(案)を作成後、パイロットテストを行い、得られた結果をもとに修正を行い質問紙を作成した。4.研究協力について承諾の得られた施設へ質問紙の配布を依頼し、返信用封筒を用いて個別に投函してもらった。成果として1.チームワーク・コンピテンシーの要素となるのは、「業務遂行のモニタリングとバックアップ」「コミュニケーション」「葛藤のマネジメント」「精神的なサポート」「協力的問題解決」「組織を意識した行動」「病棟やスタッフに関する知識」「チーム志向性」「相互信頼」「責任感」「相互学習的態度」などの知識、スキル、態度の要因から成り立つと考えられた。また、これらには組織の忙しさや管理者のリーダーシップ、看護経験年数などが影響要因となることが考えられる。平成23年度に実施した本調査のデータに基づいて、これらのチームワーク・コンピテンシーの要素間の関係、要素と影響要因との関係について検討していくこと、さらに看護経験年数による層別化を行い、中堅看護師のチームワーク・コンピテンシーの特徴や影響要因について明らかにすることが、次年度の研究課題である。看護チームにおける看護師のチームワーク・コンピテンシーの特徴、及び中堅看護師の特徴や影響要因を明らかにすることで看護チームにおけるチームワーク教育に関する示唆を得ることができる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成23年度は当初の計画通り順調に進展している。まず、文献検討から理論的枠組みについて検討し、チームワーク・コンピテンシーの要素と影響要因について明らかにした。その後、概念を操作化し、質問紙(案)を作成後、パイロットテストを行い、質問紙を作成した。研究者が所属する機関の看護研究倫理審査委員会の承認を受け、研究協力について承諾の得られた施設へ質問紙の配布を依頼し、同意の得られた対象者から返信された質問紙を受け取ることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
平成24年度は返信された質問紙の回答のデータ入力を行う。その後、研究課題に沿ってデータ分析を行う。研究課題は以下の点を明らかにすることである。1.チームワーク・コンピテンシーの構成要素、2.要素間の関係性、3.チームワーク・コンピテンシーに影響する要因。さらに、これらの研究課題の分析を、全対象について分析した後、若手看護師、中堅看護師、ベテラン看護師に層別して分析し、比較対照を行うことで、中堅看護師のチームワーク・コンピテンシー及びその影響要因について明らかにしていく予定である。
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Research Products
(1 results)