2012 Fiscal Year Annual Research Report
マウス歯周病モデルを用いたTh17細胞の歯周疾患と骨免疫機構への関与
Project/Area Number |
23890217
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
小林 良喜 日本大学, 歯学部, その他 (10609085)
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Project Period (FY) |
2011-08-24 – 2013-03-31
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Keywords | 感染症 / 免疫学 / 歯周疾患 / Th17 / 口腔粘膜 |
Research Abstract |
本研究はAggregatibacter actinomycetemcomitans (A.a.)による歯周炎発症に関わると考えられるTh17細胞の役割や慢性化した炎症により惹起させる歯槽骨吸収の関与を口腔免疫機構と骨免疫機構間のネットワークを中心に細胞および分子レベルでの解析を行うことを目的とした。申請者らが確立した、Porphylomonas gingivalis (P.g.)を用いた歯周病モデルマウスの系を応用し、A.a.を口腔感染させる事で歯周疾患におけるTh17細胞が関与する口腔粘膜機構と骨免疫機構間の協力体制を解析した。 A.a.口腔感染後30日目に顕著な歯槽骨吸収が生じていた。さらに免疫組織染色法により歯槽骨吸収が見られたマウスの歯根膜腔内の歯槽骨面に破骨細胞(TRAP陽性)を認めることが出来た。リアルタイムPCRを用いてA.a.口腔感染群マウスの歯肉粘膜組織より産生される炎症性サイトカイン(IL-6、TNF-α)を計測したところ疑似感染群とほぼ同程度であった。A.a.口腔感染群マウスの歯肉単核細胞(Gingival mononuclear cell; GMC)の動態を経時的に解析する為に歯肉粘膜組織よりGMCを単離し、T細胞、B細胞、樹状細胞、およびマクロファージについて、フローサイトメトリーを用いて解析したところ、P.g.口腔感染群と比べてマクロファージの顕著な増加や、活性型CD62L+CD4+T細胞の顕著な増加を歯肉粘膜組織中に認めた。さらに、活性型CD62L+CD4+T細胞は破骨細胞を活性化させるRANKLの発現が経時的に増加していることが認められた。これからの結果から、A.a.口腔感染により歯肉粘膜に炎症を惹起させずとも口腔粘膜組織中にRANKL+活性化型CD4+T細胞の誘導することで顕著な歯槽骨吸収が生じたと考えられる。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(3 results)