2012 Fiscal Year Annual Research Report
口腔レンサ球菌による感染性心内膜炎の予防薬の開発および発症リスク診断法の確立
Project/Area Number |
23890219
|
Research Institution | The Nippon Dental University |
Principal Investigator |
田代 有美子(浦野有美子) 日本歯科大学, 生命歯学部, 講師 (30434145)
|
Project Period (FY) |
2011-08-24 – 2013-03-31
|
Keywords | 感染性心内膜炎 / 予防薬 / シアル酸結合性アドヘジン |
Research Abstract |
感染性心内膜炎の発症にはHsaを介した菌と宿主との結合が重要であることが明らかとなっている。そこで本研究では感染性心内膜炎の予防薬の開発を目標として、Streptococcus gordonii DL1に発現するシアル酸結合性アドヘジンHsaのシアル酸結合能を阻害する薬剤の探索を試みた。 今年度は、昨年度の研究で得られた候補薬(No.1, No.2, No.3)を用いてHsaのシアル酸結合能の阻害効果を検討した。本薬剤によりGST-HsaNR2 (GSTとHsaのシアル酸結合領域であるNR2領域との融合タンパク質)と3'-sialyllactoseと結合が阻害されるかをドットブロット法で確認した結果、薬剤No.2で顕著な阻害効果が見られた。また、この薬剤がHsaのNR2と結合していることも明らかとなった。さらに、薬剤No.2が他の菌にも有効であるかを検討した。赤血球凝集反応法を用いて阻害効果を検討した結果、S. gordonii DL1だけでなくS. gordonii 38、S. gordonii SK6、S. gordonii臨床分離株、S. sanguinis 10556による赤血球凝集反応も阻害することが明らかとなった。このことから、S. gordoniiだけでなくHsaのカウンターパートを発現する他の菌においても本薬剤が有効に働く可能性が示された。 これまでの研究でHsaのNR2領域がシアル酸との結合に関与していることが明らかとなっているが、シアル酸との結合に必須なアミノ酸残基は明らかとなっていない。そこで、NR2領域のアルギニンに部位特異的変異の入ったGST-HsaNR2R*を作成し、赤血球凝集反応法を行うことでシアル酸との結合に関わるNR2領域内のアミノ酸残基の探索を試みた。その結果、2カ所のアルギニンがシアル酸との結合に関与していることが明らかとなった。
|
Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|