2012 Fiscal Year Annual Research Report
虚血心筋ホーミングペプチドを用いた組織選択的心不全治療法
Project/Area Number |
23890230
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Research Institution | Osaka Medical College |
Principal Investigator |
神吉 佐智子 大阪医科大学, 医学部, 助教 (40411350)
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Project Period (FY) |
2011-08-24 – 2013-03-31
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Keywords | アフィニティー精製 / 心筋虚血再灌流傷害 / ペプチド創薬 |
Research Abstract |
これまでの研究でラット心筋梗塞モデルを用いたファージディスプレイ法により、虚血心筋を標的とするペプチド配列を見出した。本研究課題では、1.本ホーミングペプチドの虚血心筋細胞における受容体分子を同定し、この受容体の虚血条件下での発現機構を明らかにすること、2.本ホーミングペプチドと種々の心筋保護再生因子との融合蛋白質を用いて、心筋梗塞に対する実験的治療を行うことを目的とした。 本ホーミングペプチドの虚血心筋細胞における受容体分子の探索は、ナノ磁性微粒子に固定化したペプチドを用いたプルダウン法で行うこととした。ナノ磁性微粒子は、フェライトをPoly-glycidylmethacrylate樹脂で封入した直径200 nmの微粒子であるFGビーズ(多摩川精機)を用いた。ホーミングペプチドは、構成する9つのアミノ酸(のうち第1位と第7位のシスチンがジスルフィド結合により環状構造をとっており、ペプチド中のアミノ酸にビーズが結合するとペプチドの3次元構造が大きく変化すると考えられるため、FGビーズはN末端に結合させる必要があった。そこで、ペプチドのN末端にヒスチジンタグを付加し、種々に変化させた官能基をもつFGビーズをペプチドと反応させたが、いずれの官能基でもFGビーズへのペプチドの結合は見られなかった。そこで、ペプチドのN末端をアセチレン化し、アジド化したFGビーズと結合させたところ、ペプチドのFGビーズへの結合が確認できた。 ペプチド結合FGビーズを用いた受容体分子探索は、心筋虚血再灌流モデルラットにビーズを静脈内投与するというin vivoでの反応を予定していたが、受容体分子の発現が極めて少量である可能性が高く、組織に結合せず循環するビーズが多くなるため、ラットの心筋虚血再灌流組織を摘出し破砕液とビーズを反応させることにした。現在は組織破砕液を調整中である。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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