2012 Fiscal Year Annual Research Report
インスリンによる血管作動性因子を介した摘出網膜血管の反応性と加齢による影響
Project/Area Number |
23890231
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Research Institution | Osaka Medical College |
Principal Investigator |
喜田 照代 大阪医科大学, 医学部, 講師 (90610105)
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Project Period (FY) |
2011-08-24 – 2013-03-31
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Keywords | 一酸化窒素 / 高グルコ-ス / インスリン / 網膜血管内皮細胞 / 網膜血管周皮細胞 |
Research Abstract |
本研究は、網膜摘出血管を用いて一酸化窒素(NO)産生におけるインスリンに対する反応を検討し、pre-capillaryレベルの網膜血管における高グルコ-スとインスリン、NOおよび網膜循環の関係を明らかにすることを目的とした。 tissue-print法にて摘出したpre-capillaryレベルのラット摘出網膜血管を対象とした。インスリン投与群、高グルコ-ス群、高グルコ-ス+インスリン投与群、対照群の4群に分け、共焦点レ-ザ-スキャン顕微鏡を用いて、DAFによりNOを蛍光標識しtime-lapse観察した。インスリン投与群では有意に蛍光が増強し、高グルコ-ス群では蛍光強度が逆に有意に減弱した。インスリン投与群と対照群の間に有意差がみられた。インスリンは網膜血管のNOレベルを増強させるが、高グルコ-ス培地はその変化を抑制した。以上よりインスリンはNOを介して網膜微小循環に関与していると考えられた。 次にトリパンブル-を用いて細胞死の関与についても検討を行った。その結果、高グルコ-ス群および高グルコ-ス+インスリン投与群で対照群に比べ細胞生存率は有意に減少した。 以上より、血管内皮レベルでのインスリンによるNO発生および高グルコ-ス状態におけるその反応の違いについても明らかになったが、今回用いたのは摘出網膜血管で血管内皮細胞だけでなく血管周皮細胞の影響も含まれるため、当初予定にはなかった培養細胞を用いて上記4群に分けて検討を行う必要があると考えられ、網膜血管内皮細胞と周皮細胞を別々に培養し、さらに現在検討中である。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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[Journal Article]2012
Author(s)
Nakaizumi A, Horie T, Kida T, Kurimoto T, Sugiyama T, Ikeda T,Oku H.
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Journal Title
Cell Mol Neurobiol
Volume: VOL.32
Pages: 95-106
DOI
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