2012 Fiscal Year Annual Research Report
地域高齢者に対する自殺予防の視点を備えた傾聴ボランティアの養成に関する研究
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23890235
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Research Institution | Hyogo University |
Principal Investigator |
竹内 美樹 兵庫大学, 健康科学部, 講師 (60611770)
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Project Period (FY) |
2011-08-24 – 2013-03-31
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Keywords | 傾聴ボランティア / 自殺予防 / うつ病高齢者 |
Research Abstract |
地域高齢者の自殺予防の視点を備えた傾聴ボランティアグループの活動記録を分析し、負担の内容とやりがいの内容を明らかにすることを目的とした。 方法は、傾聴ボランティアグループに所属する女性30人(平均年齢、60.3±10.6歳)を対象に、2011年4月から2012年3月に提出された傾聴ボランティアの活動記録281部を分析した。「傾聴ボランティア活動で負担と感じたことおよびやりがいと感じたこと」として意味ある文脈を抽出してコード化し、カテゴリーを生成した。 結果は、「負担」と感じたことは3項目で、(1)うつ病等の知識が少なく未熟と感じる、(2)活動中に起こったグループ内の問題、(3)対象者が亡くなった際の倫理的問題であった。「やりがい」と感じたことは2項目で、(1)感謝されてプライドが満足できる、(2)ボランティアに参加しているとポジティブ思考になる、であった。 考察として、活動に障害となっていた主な内容は、うつ病等の知識不足およびグループ内の活動ルールの混乱であり、活動を継続するモチベーションは感謝の言葉等の心理的報酬であった。傾聴ボランティアを継続するための提案としては、1.傾聴ボランティア養成講座の中で、うつ病等の病気の知識の時間数を増やし、対応法を獲得する、2.毎年傾聴技術のスキルアップ研修を行う、3.グループ内の活動ルールの整備を行う、4.グループの定例会で評価された内容を共有するである。 今回の研究結果を元に、地域高齢者の自殺予防の視点を持った傾聴ボランティアを全国に養成していけば、自殺および孤立死が減少する可能性が示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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