2012 Fiscal Year Annual Research Report
シェーグレン症候群の外分泌腺異常における上皮―間葉転換の意義と新規治療法の開発
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23890243
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Research Institution | University of Occupational and Environmental Health, Japan |
Principal Investigator |
廣正 佳奈 産業医科大学, 医学部, 助教 (00612384)
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Project Period (FY) |
2011-08-24 – 2013-03-31
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Keywords | シェーグレン症候群 / DC-SIGN / 樹状細胞 |
Research Abstract |
シェーグレン症候群は中高年女性に好発する唾液腺や涙腺など外分泌腺に対する自己免疫疾患であり、口腔内乾燥、乾燥性角結膜炎、皮膚乾燥や環状紅斑をひきおこす。シェーグレン症候群の病態形成にどのような蛋白、遺伝子が関わっているかどうか不明な点が多い。本研究においては、平成24年度シェーグレン症候群マウスモデルを用いて、マイクロアレー法でシェーグレン症候群マウスモデル涙腺において発現上昇している遺伝子を検索した。 Balb/cマウスにRo60ペプチドをアジュバンドとともにDay0,17,37,70に4回注射し、初回注射より95日後に涙腺、唾液腺を採取した。HE染色で涙腺、唾液腺とも破壊像があり、これまでの報告通り、このマウスがシェーグレン症候群マウスモデルとなると考えられた。シェーグレン症候群マウスモデルとコントロールマウスの涙腺RNAでマイクロアレイを行うと、シェーグレン症候群マウスモデル涙腺でコントロールと比較してCd209d(DC-SIGN)、Mgl1、Mrc1、Cxcl13、Ccl8などの遺伝子発現が上昇していることが示唆された。さらに、Real-Time PCR法を行ったところ、Cd209d(DC-SIGN)遺伝子がシェーグレン症候群マウスモデル涙腺で有意に発現上昇していることが確認された。抗CD209d(DC-SIGN)抗体を用いた免疫染色法を行うと、シェーグレン症候群マウスモデル涙腺周囲にCD209d(DC-SIGN)陽性樹状細胞が存在した。ヒトのシェーグレン患者の小唾液腺においても、CD209d(DC-SIGN)陽性樹状細胞が増加しおり、CD209d(DC-SIGN)陽性樹状細胞のシェーグレン症候群の病態への関与の可能性が示唆され、CD209d(DC-SIGN)陽性樹状細胞をターゲットとしたシェーグレン症候群の新規治療法開発の方向性が示された。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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