2012 Fiscal Year Annual Research Report
超音波・MRI血流可視化に基づく新たな心負荷推定法の確立と高齢者心疾患への適用
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23890259
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
板谷 慶一 北里大学, 医学部, 准教授 (70458777)
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Project Period (FY) |
2011-08-24 – 2013-03-31
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Keywords | 血流可視化 / 心機能 / 心臓超音波 / 心臓MRI |
Research Abstract |
前年度の研究結果に基づき心臓超音波VFMの精度検証を行い、アルゴリズムの改変を行った。また心臓弁膜症での症例を数例検証し、エネルギー損失の心時相での変化を正常と比較して検討した。大動脈弁閉鎖不全例では拡張期にエネルギー損失が飛躍的に増加することが分かったが、これらは逆流ジェット血流そのものがもたらすだけでなく、ジェットが心臓壁にあたって二次的に発生する乱流でもエネルギーを損失することが分かった。この結果は国際学会で発表した。 一方で心臓MRIについて血流可視化ソフトウェアを構築し、これらからエネルギー損失を計測する機能を開発した。また心臓MRIでの血流計測に関し、4次元化を行った。この方法は研究期間終了後特許の申請を行った。世界初の心臓血管壁の運動を追跡した4次元MRIであり、今後の臨床応用が期待される。 また、MRIの本ソフトウェアを用いて数例の心臓弁膜症例で検討を行い、数例の結果をもとに大動脈弁逆流血流と僧帽弁流入血流との関連を明らかにした。大動脈弁逆流では逆流の速度や到達度にかかわらず、僧帽弁流入血流と衝突が発生し、エネルギーを損失する症例で大きな心負荷が加わり、強い心不全症状を呈することが判明した。一方で拡張型心筋症の弁膜症のような疾患では心不全症状の重症度の割にエネルギーの損失はそれほど大きいわけではなく、エネルギーを心臓が産生できないため損失も少ないことが判明した。今後心臓の産生するエネルギーとの関連の中でエネルギー損失を評価し、臨床上のエビデンスを構築する必要があることが示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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