2023 Fiscal Year Annual Research Report
Development of fundamental technologies for III-V semiconductor membrane photonic integrated circuits using quantum well intermixing
Project/Area Number |
23H00172
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
竹中 充 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 教授 (20451792)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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Keywords | 光集積回路 / III-V族半導体 / 量子井戸混合 |
Outline of Annual Research Achievements |
III-V族半導体薄膜中における量子井戸混合を用いたバンドギャップ制御の研究を進めた。熱酸化シリコン基板およびInPエピ基板をプラズマ処理により表面活性化した後、貼り合わせ、InP基板を選択エッチングすることで、InGaAsP多重量子井戸層を含むIII-V族半導体薄膜基板を作製した。III-V族半導体薄膜基板の上部InPクラッド層に対してリン分子イオンを注入し、リン欠陥を形成する。その後、加熱処理によりリン欠陥が量子井戸層に拡散することで、量子井戸混合が起きる。これまでの研究により、薄膜中では量子井戸混合によるバンドギャップシフトが小さくなる傾向があることが分かっている。この物理機構を明らかにするための研究を進めた。具体的には、量子井戸層の下にあるInPクラッド層の膜厚をパラメタとして量子混合の実験を進めた。この結果、下部InPクラッドの膜厚が薄くなるほどバンドギャップシフトが小さくなることを明らかにした。これは、熱酸化シリコン基板との貼り合わせ界面と量子井戸層間の距離が量子井戸混合に影響を与えることを示す実験結果である。貼り合わせ界面で格子間リン原子が蓄積することで、再度量子井戸層に拡散する結果、リン欠陥密度が減少し量子井戸混合が阻害される可能性が示唆される結果となり、III-V族半導体薄膜中の量子井戸混合の物理機構の一部を明らかにした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
III-V族半導体薄膜中における量子井戸混合に影響を与えるパラメタの一部を明らかにしたことで、量子井戸混合の物理機構の解明に一歩近づく成果を挙げた。また、量子井戸混合によるバンドギャップシフト量の拡大につながる成果であり、能動素子と受動素子の集積化に向けて前進する成果が得られたため。
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Strategy for Future Research Activity |
III-V族半導体薄膜中における量子井戸混合の物理機構の解明に向けた実験を更に進める。量子井戸混合に影響を与えるパラメタを引き続き明らかにする研究を進める。また、分光エリプソメトリを用いて屈折率などを評価することで、導波路としての応用可能性も検討を進める。 また、ショットキー接合を用いた光変調器・受光器などの研究も進めることで、能動光デバイス集積化に向けた検討を開始する。
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Research Products
(22 results)
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[Presentation] Low-power add-drop microring resonator switch with positive/negative phase tuning using InGaAsP/Si hybrid MOS phase shifter2023
Author(s)
Y. Wakita, R. Tang, H. Tang, S. Ohno, T. Akazawa, Y. Miyatake, S. Monfray, F. Boeuf, K. Toprasertpong, S Takagi, M. Takenaka
Organizer
European Conference on Optical Communication (ECOC2023)
Int'l Joint Research
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