Research Project
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
腸管に存在するノン・プロフェッショナル(NP)細胞は、増殖性を持たない分化細胞であるが、抗がん剤や放射線によって腸管が傷害を受けると増殖性を獲得し、組織修復に貢献する。本研究では、NP細胞が幹細胞性を獲得するリプログラミング機構について、トリガー、シグナル伝達機構、実行因子の解明を目指す。また、抗がん剤処理によるNP細胞の活性化が、腫瘍の再発やがんの治療抵抗性の獲得に寄与する可能性を検証する。
抗がん剤や放射線によって活性化するNP細胞の発見に基づき、そのリプログラミング機構と化生・がんとの関連解明を目指す独創性の高い内容である。がんの治療抵抗性や治療後再発の理解に向けて、新しい切り口を提供することが期待される。