2023 Fiscal Year Annual Research Report
Cell-cycle property and regulation in mouse sperm stem cells
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23H00380
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Research Institution | National Institute for Basic Biology |
Principal Investigator |
吉田 松生 基礎生物学研究所, 生殖細胞研究部門, 教授 (60294138)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木村 啓志 東海大学, マイクロ・ナノ研究開発センター, 教授 (40533625)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | マウス / 精子幹細胞 / 細胞周期 / 精細管周期 / 培養 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、精巣の体細胞が産生し精子幹細胞の細胞周期と同調して発現変動する細胞外因子で、精子幹細胞の増殖を促進し分化を抑制するGDNF(グリア細胞株由来神経栄養因子)の発現を減少させた時の幹細胞の亜画分の挙動を免疫染色により検討し、幹細胞の周期に与える変化を解明した。さらに、GDNFビーズを移植し、幹細胞の細胞周期に与える影響を評価した。また、細胞周期の長い精子幹細胞画分を特異的に標識するトランスジェニックマウス系統を樹立し、精子幹細胞における発現を評価し、計画通りの発現を示すことを確認した。このラインを用いて、この細胞画分のソーティング、ライブイメージング、培養を行う計画である。さらに、in vitroの精子幹細胞培養を用いてin vivoの細胞外因子の変動を再構成、あるいは人為操作すると同時に、ライブイメージングを行うための培養イメージングデバイスの開発を行った。具体的には空気透過性樹脂(PDMS)を用いたマイクロ流体デバイスで、培地成分の時空間分布を高い時空間精度でコンピュータ操作することを実現した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
上記のように本研究は進行している。本年度に基盤を固めたin vivo及びin vitroシステムを用いて、引き続き順調な進展が期待される。
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Strategy for Future Research Activity |
基本的には現在の研究を継続して推進する。 in vivoにおいては、精巣組織の免疫染色を用いて、精子幹細胞の細胞周期状態と精細管周期の関連の詳細な解析を進めるとともに、本年度作出したマウス系統を用いてライブイメージングを行い、精子幹細胞の細胞周期を詳細に解析する。In vitroにおいては、本年度開発したデバイスの改良を進める。具体的には、現在のデバイスを基本型とし、細胞とりわけ精子幹細胞を培養する条件(基質や培地成分、流速など)、イメージングの条件(イメージング機器とのインターフェース、光学系の条件検討)を行う。
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