2023 Fiscal Year Annual Research Report
Effectiveness of community intervention on addressing social determinants of health: a cluster randomized trial
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23H00449
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
近藤 尚己 京都大学, 医学研究科, 教授 (20345705)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
花里 真道 千葉大学, 予防医学センター, 准教授 (00608656)
近藤 克則 千葉大学, 予防医学センター, 教授 (20298558)
尾島 俊之 浜松医科大学, 医学部, 教授 (50275674)
斉藤 雅茂 日本福祉大学, 社会福祉学部, 教授 (70548768)
相田 潤 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 教授 (80463777)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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Keywords | 健康の社会的決定要因 / コミュニティの組織化 / 健康格差 / 高齢者 / Functional ability / 地域包括ケア |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、データ活用と組織連携によりSDHを踏まえた地域包括ケアシステム構築を推進する自治体支援ツール:JAGES-HEARTの活用支援の介入の効果をクラスターランダム化比較試験で評価する。 初年度は①ベースラインデータの収集、②研究組織の立ち上げと基礎手続き、③介入プロトコル作成(JAGES-HEARTのアップデート)、④アウトカム指標の開発、⑤支援担当者のトレーニングを行う予定であった。以下、それぞれの実績を説明する。 ①2022年度に実施した高齢者調査のデータのクリーニングを行った。自治体の担当者への追加調査を実施するために、その調査票を作成した。構築したデータを用いて、介入研究での仮説の精緻化に向けたデータ分析を行い、その一部を論文化して出版した。②運営チームを組織化し、定期会議を構築した。介入対象自治体への説明資料を作成した。③2022年度調査データをもとにJAGES-HEARTをアップデート(JAGES-HEART2.0)し、対象自治体に配布した。また、介入内容のガイドライン化を進める「プロトコル班(担当:尾島)」を立ち上げて、プロトコルのドラフト版をつくった。JAGES-HEARTは高齢者を対象とした質問紙調査や自治体保有の統計情報(要介護認定等)をもとに、高齢者の要介護リスク・ADL・社会関係や経済状況等を含む8領域36項目の「地域診断書」とそのデータ分析オンラインツール(介護予防ウェブアトラス)、介入事例情報、データを多様な組織で共有し共同で課題解決を進めるためのプロセスについてのガイダンスを含む形となった。④主要アウトカムとする世界保健機関による機能的能力:Functional Abilityについて、3ドメインからなるスケールを開発した。⑤JAGES HEART2.0の内容とその活用法についての講義内容・実地訓練プログラムの開発を進めた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ほぼ計画通りに組織作りや必要なプロトコルやツールの開発を進めた。プロトコルと主要アウトカム指標については、当初予定していた内容に追加すべき事項(介入担当者向けチェックリストやその運用手法等)があると判断したため、年度内の完成を目指さずに次年度に主に追加部分の開発を継続して行うこととした。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度以降も交付申請書に記載した計画通りに進める。本年度は、介入の準備を整えて介入を実際に開始する計画である。具体的には、①研究手続きを完了(倫理審査・介入登録等)して、介入・分析計画を完成させる(統括班)。また、②JAGES-HEART2.0の完成、③機能的能力評価尺度の完成、④介入プロトコル初版完成、⑤co-benefitな介入の事例収集、⑥自治体職員調査をそれぞれ実施する。①について、対象となる自治体への説明会を開いて参加の同意をとる。また分析計画書を作成する。②について、2022年のベースライン調査データの実装や関連する各種ツールの実装を完了させる。④については、研究者とで開発チームを作り進めている。まずパイロット版を作成してその内容について自治体職員へのヒアリングを行い、地域包括ケアシステム構築の推進に関して直面している課題や機会についての情報を得て、支援ニーズを質的・帰納的に明らかにする。これをプロトコルに反映させてその質を高める。⑥について、倫理審査を終了し、調査事業者との契約を終え、実際の調査を実施する。実施後には結果を集計しフィードバックする。
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Research Products
(26 results)