2023 Fiscal Year Annual Research Report
三次元組織の高度成熟化を自律的に達成する知能化培養システム基盤の創出
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23H00555
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
尾上 弘晃 慶應義塾大学, 理工学部(矢上), 教授 (30548681)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石上 玄也 慶應義塾大学, 理工学部(矢上), 准教授 (90581455)
舟橋 啓 慶應義塾大学, 理工学部(矢上), 教授 (70324548)
三浦 重徳 東京大学, 生産技術研究所, 特任講師 (70511244)
遠山 周吾 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 講師 (90528192)
倉科 佑太 東京農工大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (40801535)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | In vitro組織成熟化 / 力学刺激 / hiPSC由来心筋 / ベイズ的最適化 / 自動培養 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度はまず、1-(a) 並列化した知能化培養システムの構築、に取り組んだ。力学刺激用の3次元培養モジュールのプロトタイプとして、骨格筋細胞C2C12に電気刺激を印加可能なモジュールを設計・作製した。また電気刺激を印加するための並列電流制御アンプ(4 ch x 2台)を準備し、Arduinoを使用したマイコン制御により、並列に8条件の電気刺激を並列で施工できるセットアップが完成した。 同時並行して、2-(a) 三次元組織画像における単一細胞識別、のためにC2C12細胞の膜と核にトランスフェクションにより蛍光標識を付け、それを3次元組織内でリアルタイムにトラッキングすることに成功した。引張進展装置による力学刺激を印加した場合と印加しない場合の両方において、3次元組織内の単一細胞レベルの挙動(migration)の追跡をした結果、両条件とも単一細胞ごとに挙動が異なることが観察された。 また、3-(a) 組織形態の蛍光プローブおよび安定発現株の作製、として筋組織の成熟過程をライブセルイメージングするために,EGFP-CAAX,nls-mCherry,α-actinin-AcGFPの蛍光タグ融合遺伝子コンストラクトを構築し、骨格筋細胞に発現させることを平面培養系で確認した。またそれ以外にも、細胞migrationの方向の指標となるゴルジ体を標識するgolgi-BFPのプローブも構築した。このプローブを用いて、2-(a)における三次元組織の単一細胞トラッキングに適用した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度の計画である、1-(a) 並列化した知能化培養システムの構築、2-(a) 三次元組織画像における単一細胞識別、3-(a) 組織形態の蛍光プローブおよび安定発現株の作製に関して、研究業績の概要で記載のとおり実験がすすみ成果が出ている。よって、概ね順調に進展している判断できる。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度は、計画していた研究項目に対して順調に研究が進展した。次年度は、ロボティクスの導入による自動化システムの構築に取り組む。またベイズ的最適化のアルゴリズムによる骨格筋および心筋細胞の力学刺激の最適化の実験サイクルを回すことで、システムの有効性を示すことを目的とする。
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Research Products
(10 results)