2023 Fiscal Year Annual Research Report
看図アプローチを活用した定時制高校における英語の授業実践の開発と表現力の育成
Project/Area Number |
23H05072
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Research Institution | 北海道岩見沢東高等学校 |
Principal Investigator |
江草 千春 北海道岩見沢東高等学校, 高等学校教諭
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 看図アプローチ / 授業実践 / ビジュアルテキスト |
Outline of Annual Research Achievements |
「主体的・対話的で深い学び」を推進するのに、効果的な協同学習の1つの手法が、「看図アプローチ」である(鹿内,2016)。このアプローチでは、ビジュアルテキストの読解を授業の中に取り入れられている特徴がある。ビジュアルテキストとは、図・写真・動画・グラフなどのことである。 本研究では、様々なビジュアルテキストを用いた定時制高校における英語授業の実践を詳細に報告し、看図アプローチの有効性について、ワークシートの記述から考察する。 結果は、2022年7月に行われた授業実践(江草,2023a)では、「糸通し」というビジュアルテキストを用いて4年生を対象に授業を行い、江草(2022)で得られた記述データと比較し、考察を行った。その結果、看図アプローチの「変換」、「要素関連づけ」、「外挿」の3つの活動で、日本語と英語の解答数や英作文の使用語数の増加から、表現力の伸びが見られた。そして、江草(2022)と同様に、楽しく、やりがいがある、想像力が豊かになる、また挑戦したい、という肯定的な感想が述べられていた。 また、江草(2022,2023a)と同じ学習者を対象に、看図アプローチ協同学習を促進するビジュアルテキストである「きゅうちゃん」(石田,2022,2023)を用いた英作文の授業実践(江草,2023b)についても、看図アプローチの有効性をワークシートの記述から考察した。これについても、他の看図アプローチ研究(茅野・時田,2021; 溝上・吾妻・鹿内,2016)と同様の結果を得ることができ、看図アプローチの有効性や汎用性の高さを示唆することができた。 さらには、大学生や英語教員を対象に、看図アプローチの有効性を普及させるために、ワークショップ(江草,2023c)を行い、成果を論文にまとめることができた(江草,2024)。
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